【トランセンデンス】映画の意味やあらすじを考察。人工知能SF作品

SF

近い将来、ごく当たり前のように普及していくであろう高性能コンピュータ・人工知能。

着々と進化を遂げるテクノロジーはいずれ立場が逆転し、人工知能AIがあればそれでいいという時代が来ると言われています。

そんな人工知能にもしヒトの脳のデータをインストールしたら…人間を超越し、決して衰えず進化し続ける頭脳が誕生。

ジョニー・デップ主演、2014年に公開されたSF映画トランセンデンス】の世界へとご案内いたします。

 

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【トランセンデンス】究極の頭脳・人工知能AI

たける
たける

とうとうコンピュータも学習する時代になってきてるよね。

REON
REON

あぁ。人工知能、略して「A.I.」ってすでにあちこちで活用されてるな。

科学はすざましい早さで進歩してますね。

パソコンやスマホをちょちょいっといじれば、情報収集もラクラク完了する時代になりました。

  • 「分からなければググれ」「ネット見ろ」はもはや常識
  • ちょっと話しかければ検索結果を教えてくれる、Siriや「おK。グーグル」も登場
  • 設定いかんで電気の点灯・洗濯機の始動も・気分に合わせた音楽だってチョイスしてくれちゃう

これまでコンピュータといえば単なる情報源、単なる知識を提供するシステムでしかありませんでした。

しかし賢い科学者の皆さんのおかげで「こういう時ならきっとこうするだろう」という先のことを考えていく能力がプラス。

ヒトが考えるよりも素早く正確な結果を導き出すことが可能だなんて、随分と便利な世の中になったもんです。

たける
たける

で?その賢い人工知能が【トランセンデンス】の主役なの?

REON
REON

半分当たりかな。

映画タイトルのトランセンデンスとは『超越』という意味があります。

禁断の領域に足を踏み入れた科学者と人類の末路、自我を持ったスーパーコンピュータの怖さを描いた映画が【トランセンデンス】 です。

天才科学者あらわる

物語は、あるひと組の夫婦の様子から始まります。

夫の名はウィル・キャスター、妻の名はエヴリン・キャスター。夫婦揃ってハイスペック頭脳を持った理系カップルです。

  • ウィルは人工知能研究分野の第一人者
  • エヴリンはその助手を務め、事業としてプレゼンも行う凄腕女史
  • 現在、夫婦揃って「PINN」なる自我を持ったコンピュータを開発中

敬意と敬愛を持ち、お互いを高め合うキャスター夫妻ですが、ウィルにはひとつだけ難点が。

たける
たける

なに、難点って。

REON
REON

…暇さえあればコンピュータいじって数字と向き合い研究ばっかしてるんだよな。

妻への愛か数式しか頭にない、根っからの科学オタクのウィル。そんな彼を心配したエヴリンは、ゆっくり過ごせる時間が必要だと説得し、新居を構えることに。

電波をあえて遮断出来るよう庭先には銅の金網を貼り巡らせ、ガーデニングを楽しむ時間も設けるようになっていきます。

人工知能に対する期待と脅威

時にはのんびり出来るようお引越ししたキャスター夫妻ですが、それはあくまで仕事とプライベートを分けるため。

ウィルが開発中の人工知能PINNは多くの注目を集め、仕事は多忙・研究も順調な日々を過ごしておりました。

  • ウィルは世界中が認めるA.I.開発の寵児なので、講演会に引っ張りダコ
  • いずれは人間を超越し、A.I.が人類の未来の礎となると力説
  • 多くの者はA.I.の未来に期待するものの、暴走を懸念する声も
たける
たける

コンピュータが学習を始めちゃうと、歳とともに記憶力が低下するヒトの脳の能力を上回っちゃうから?

REON
REON

…あぁ。成長し続け、決して記憶が衰えないのがA.I.だからな。

おそろしい速さで人類を超越し、神のように創造する立場になるかも知れぬ人工知能。これを懸念した一部の人々は、武力で阻止するテログループを発足したんです。

  • テログループは、コンピュータ開発に携わる研究機関を次々と襲撃
  • 講演会にもたびたび参加し、ウィルのファンであるかのように念入りに下準備
  • サインを求めるファンを装い、ウィルを狙撃。銃弾に倒れる
たける
たける

ウィル、撃たれちゃったの!?

REON
REON

一命は取り留めたがな。

即死は免れたものの、特殊な細工が施された銃弾がウィルの身体を蝕み、余命幾ばくもない運命を背負わされることになりました。

 

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【トランセンデンス】自我を持ったAIが目指す世界

治療法もなく死を待つのみとなったウィルは、残りの余生を愛する妻エヴリンと過ごすことを決意。

一切の研究から身を引き、新居で植物を愛で、ただ静かにお迎えを待つだけになってしまいます。

たける
たける

世界でも稀な科学者の頭脳もここまでか。

REON
REON

…それを食い止める手段がないこともない。

妻エヴリンもいっぱしの科学者です。ウィルの人工知能研究とは別の研究組織のデータに目を付けて、とんでもない策を見出していきます。

脳の思考をデータ化

エヴリンが目を付けた研究データ。それは脳の働きの特徴を応用し電気信号化するものでした。

  • ヒトの脳には、神経伝達物質を飛ばしては受け取るシナプスという回路がある
  • シナプスは、一種の電気信号のような形で思考や記憶をやりとりしている
  • これを具体的に数式化し、思考データをソフトウェアとして開発中
  • コンピュータに移植すれば、ヒトのような人工知能が完成…の予定
たける
たける

具体的に数式化って言っても、ヒトの脳は未知の領域もあって複雑なんでしょ?

REON
REON

あぁ、だからまず猿の思考でデータ化可能かどうか研究されてたんだ。

  • 脳内情報を電気信号に置き換えてソフトウェアにするところまでは成功
  • ただしヒトではまだデータ化の実践はされていない
  • が、猿でイケたから恐らくヒトでもイケるはず
  • エヴリンはウィルの思考をデータ化してアップロードすることに

一度は死を受け入れ、静かに余生を送る決意をしたウィルですが、なんせ科学オタクです。

エヴリンの策に乗り、自身が被験者となって頭脳をコンピュータに移植することにしたんです。

開発途中の人工知能に意識をアップロード

こうして余命幾ばくもない天才科学者ウィルの頭にいくつもの電極を取り付け、脳内で伝達される情報のデータ解析が始まります。

どんな解析データを収集したのかというと、こんな情報。

  • まず使う言語は英語であること
  • アルファベット順にいろんな単語を発して言い方やイントネーションも解析
  • 過去の思い出や思い浮かぶ景色などもデータ化
たける
たける

ねぇ、でも解析データは得られても、それを充分に反映するにはそれなりに高度なコンピュータが必要だよね?

REON
REON

…夫婦で開発中の自我を持ったPINNに移植したんだよ。

PINNはかなり高性能、すでに自我に目覚めた人工知能コンピュータです。しかしまだ小型化するには至ってない上に、当然テログループの破壊標的にもロックオン。

エヴリンはPINNの最重要コアだけ持ち帰り、そこにウィルの思考データで作ったソフトウェアをアップロードしました。

  • もともとウィルの身体はデータ収集すら容易ではないほど弱っていた
  • 一つでも多くのデータを残そうと耐えていた
  • 一通り思考の数式化が終わったところで息を引き取った
  • エヴリンは遺してくれたデータをPINNに移植
  • 天才科学者ウィルの意識は反映されてバーチャルとして再生
たける
たける

おぉ。人工知能として蘇ったんだ。

REON
REON

…だが手放しで喜べない事態に発展しちまった。

たしかにウィルの意識、思考、話し方などはバッチリ再現。

ところが本来のウィルならば考えそうにないことまで要求を始めてしまいます。

  • より多くの情報をインストールするために、ネットワークに接続するよう要求
  • 株価を操り始め、金融市場を独占
  • さらには自身のデータをナノマシンに変換し、世界中にばら撒いた

人工知能は、元はといえば人間が作り出した作りモノの頭脳です。そこにヒトの頭脳をインストールしたらといって、そのまま生き返った訳ではなかったんです。

たける
たける

え、だって脳の再生は成功したんでしょ?

REON
REON

正確には「脳に残された情報の変換に成功」だな。

こうして人工知能になったウィルは世界を支配し始め、ヒトを凌駕する存在になった彼は目指す理想郷を目指して暴走。

自身を排除せんとするテログループ放ったらかしで進化し続ける世界最高峰の頭脳・バーチャルウィルがもたらす世界で人類は何を見、どうこの状況を食い止めるのか…というのが大まかなあらすじになります。

 

人工知能として蘇った天才の頭脳が導く世界を描いた映画【トランセンデンス】

天才的な頭脳を持ち、人工知能開発の第一人者ウィル・キャスター。

自我を持つスーパーコンピュータPINNを開発中の彼は、反テクノロジーを掲げるテログループによってこの世を去る運命を背負わされます。

ウィルを愛し、ウィルの頭脳を惜しんだ妻エヴリンは、開発途中の研究データを用いて彼をバーチャル体として蘇生。

過度に発達したテクノロジーがさらに進化したとき、そこにあるのは人類の「超越」か「破滅」かを垣間見ることになる予告動画はこちら↓

映画『トランセンデンス』予告編

 

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【トランセンデンス】そう多くはない登場人物たち

もう間も無く起こりそうな人工知能問題。興味深い題材ですが、ストーリーの展開が急転直下すぎて若干混乱するかもしれません。

ただ、各人物像は明確で少人数、誰がどの立ち位置で何をしていくのかは分かりやすくなってます。

この人物を押さえておけば【トランセンデンス】の展開はなんとなく理解できる、という登場人物をご紹介いたしましょう。

 

ウィル・キャスター(ジョニー・デップ)

ウィル人工知能の開発研究者。天才的な頭脳の持ち主で、PINNなる自我を持ったスーパーコンピュータを生み出した人物です。

テロ集団の凶弾に倒れ、肉体は滅びてもバーチャル世界で蘇る、という面白い役どころをジョニー・デップが好演。といってもほぼバーチャル出演なので、作り物ジョニデ様を拝めるに過ぎません。

綺麗なお顔立ちの若かりし頃のジョニデ様を拝みたい方はこちらをどうぞ↓

【チャーリーとチョコレート工場】ティム・バートンが描く名作児童文庫
一度は読んだことがあるかもしれない、いやないかもしれないロアルド・ダール著作の「チャーリーとチョコレート工場」は、児童文庫の名作です。 と言ってもただの名作児童文庫では終わらない、夢と希望とちょっぴりスパイシーなユーモアがたっぷり詰ま...

主役はあくまでクソガキども…いえ、お子様方ですが、ちょっとオネエっぽさすら感じるおかしなお菓子の工場長を演じるジョニデ様は、消臭力な西川貴教さんにソックリです。

 

エヴリン・キャスター(レベッカ・ホール)

エヴリンウィルがこよなく愛する妻であり、人工知能PINNの共同開発者でもある科学者。テロリストによって余命わずかになった愛する夫・ウィルの頭脳を開発中の人工知能PINNにアップロードして、彼の蘇りを図ります。

人工知能となったウィルには自我もあり、頭脳や思考は彼そのものであると信じていますが、人間を凌駕するウィルの進化に恐怖心が芽生え、心が揺らいでいく姿には共感してしまいます。

 

マックス・ウォーターズ(ポール・ベタニー)

マックスウィルともエヴリンとも親友の科学者。科学の進歩の良いところ・悪いところ両面から考察する学者でもあり、驚異的な進歩を遂げるテクノロジーに警鐘を鳴らす論文も発表しています。

当初、テロの犠牲になるウィルの意識を人工知能にアップロードする手伝いを行いますが、これが果たしてウィルなのか、という危惧に悩まされ翻弄されていく人物です。

 

ドナルド・ブキャナン(キリアン・マーフィー)

ドナルドはあちこちで同時に起こった人工知能開発研究員を狙ったテロ組織を追うFBI捜査官

ウィルがテロ組織の凶弾に倒れたあと、標的となりうる人工知能PINNの見学にも訪れ、のちにPINNにインストールされたウィルと対峙します。

 

ジョセフ・タガー(モーガン・フリーマン)

ジョセフ政府お抱えの科学者。研究所内に反コンピュータテロ組織の一員が紛れ込み、同僚が次々と犠牲になる中ただひとり生き残り、ドナルドFBI捜査官とともに対テロ対策に乗り出します。

ウィルとエヴリンのキャスター夫妻とは以前からの知り合いで、なにかとサポートしてくれる科学者仲間でもありますが、人工知能となりバーチャル世界で暴走を始めたウィルを止めるべく奔走する役どころです。

 

ブリー(ケイト・マーラ)

ブリー反コンピュータテロ組織R.I.F.T.のリーダー的存在。急速に発達していくコンピューターテクノロジーに対して人類の未来には絶望があると信じ、同志を募って最先端技術開発者たちを葬っていきます。

FBIに追われる組織でありながら、人類を超越していくウィルを止めるためにやがてウィルの親友であるマックスやFBIとも手を組みます。

演じるケイト・マーラは妹さんも有名女優。なかなか猟奇的で衝撃的なサスペンス映画《ドラゴンタトゥーの女》のハリウッドリメイク版の主演ルーニー・マーラです。

リメイクしても元祖《ミレニアム》越えは難しいとされた役柄を見事に演じた妹さんの主演作品についてはこちらをどうぞ↓

【ドラゴンタトゥーの女】ミレニアムシリーズ第1弾のハリウッド版
これを読まなきゃ次の日会社で会話についていけないくなる、という社会現象まで巻き起こしたらしい今世紀最大のミステリー小説「ミレニアム」 全世界で1500万部もの売り上げをあげたスウェーデンのベストセラーは、3部作のシリーズものとしてすで...

 

…と、この他にはエキストラな市民が登場。ほぼこの6名の登場人物によってストーリーが展開します。

ジョニー・デップの新作ということで、2014年の公開時には話題を集めましたが、なんジョニデは人工知能。さらに駆け足でエンディングを迎えるため、消化不良に陥る作品です。

とはいえ、今作に込められた未来への懸念や深い夫婦愛は良く出来た構想かなとも思います。

 

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まとめ

膨大な知識を蓄え、さらにそこから状況を判断・思考して結論を導き出す頭脳を持った「AI」=人工知能の開発は、現在もなお研究開発されている最先端のテクノロジーです。

  • 架空の人工知能PINNの開発
  • テロリストの凶弾に倒れた天才学者の頭脳を人工知能に移植
  • 世界中に広がるコンピュータネットワークを自在に操り、人工知能は思うがまま
  • 肉体は滅びても頭脳は再生できるという究極の不老不死

【トランセンデンス】は、ちょっとしたSFサスペンス要素がある作品ですが、その奥深くには「人工知能には自我があるのか」というテーマも込められています。

ただ、どんなに人工知能が進化しても人間になれるわけではありません。それはまるで水面に映し出された幻影に似ていると思いました。

人間は記憶力や情報処理能力に限界があります。人工知能はそれを超えていく技量があっても、そこに喜怒哀楽のような感情はありません。

決して本物にはなれないけれど人間を超越した人工知能。

自我を持ったAIとして蘇った科学者がどんな未来を夢見ていたのか、という結末は…ぜひその目で確かめていただけたらと思います。

 

 

 

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