ビジョンを見た1人の若者を中心に、未曾有の死亡事故を免れた人々。
命拾いと思いきや、決して逃れられない死の運命が彼らを襲います。
映画タイトル「Final Destination」は、「最終目的地、終点」という意味の英語。
意訳すると「人生の終わりである死」を表す言葉です。
バリエーション豊かなゴア描写満載、青春スラッシャーホラー映画【ファイナル・デスティネーション】シリーズ5作品を見る順番=公開順にお届けします。
この記事で分かること
- ファイナル・デスティネーション系5作品
- あらすじ概要・見どころポイント
- 予告動画・DVDブルーレイ情報
ファイナル・デスティネーション (2000)
映画【ファイナル・デスティネーション】は、最悪の航空機事故を予知した青年と、その友人たちの運命を描いたシリーズ第1作目。
《Xファイル》の脚本家、ジェームズ・ウォン氏の劇場映画デビュー作です。
当初《Xファイル》のエピソードとして考案したものを、劇場映画用に改変して製作したものになります。
- パリへ修学旅行に行く高校生アレックスが主人公
- 搭乗機180便のシートに座るも、離陸直後に爆発
- 空中分解で乗員乗客が壮絶死…というビジョンを見た
- アレックスは爆発すると騒ぎ出し、友人数名と機を降ろされた
- その後180便が離陸。本当に爆発・空中分解の大惨事が
- 運良く生き残った彼らだが、次々と怪死することに
なぜアレックスに航空機事故のビジョンが見えたのか。
…という説明はありませんが、そんな細いことはどうでも良くなるその後の惨劇が見どころです。
飛行機の空中分解で死ぬはずだった命は、助かる運命にいたわけではなく。
彼らは別の事故で確実に、ある法則に従って順番に、より凄惨な死に様を迎えることになっていきます。
いつ・どこで・どの生存者が・どのように命を落とすのか。
スリリングな展開は全くの予想外、救いのないスラッシャー作品。
※DVD版は配信バージョンと異なり、結末のその後も描かれています。
映画【ファイナル・デスティネーション】
監督 : ジェームズ・ウォン
出演 : デヴォン・サワ、アリ・ラーター、カー・スミス他
上映時間 : 97分
【ファイナル・デスティネーション】実話な小ネタ
1作目で描かれる旅客機の空中分解・墜落事故。
バラバラになった機体がTVニュースで流れるシーンがあるんですが、あの報道映像はなんと実物です。
1996年に起きたトランス・ワールド航空800便墜落事故の映像を、そのまま用いています。
- 墜落時刻・目的地・原因などの概略はほぼ同じ
- まず電気配線のショートによる火花で火災発生
- さらに中央燃料タンク残留の気化ガスに引火・爆発
- 胴体底部に空いた穴から亀裂、機体前方が切り離され落下
- エンジンを含む機体後部は10数秒間、上昇飛行
- 操縦席を失っているため、やがてエンジンも停止
- 機体後部も空中分解、海上の広範囲に墜落
- この事故で乗員18名・乗客212名、計230人全員が死亡
…と、劇中180便の事故は、実際に起こった悲惨な航空機事故がベースです。
ただし、主人公たちのように直前で搭乗をやめた生存者はおりません。
一部実話となりますが、あくまでフィクション作品となっております。
デッドコースター/ファイナル・デスティネーション2 (2003)
映画【デッドコースター】は、高速道路での惨事と生存者の運命を描いたシリーズ第2作目。
原題は「Final Destination 2」、前作で生き残った女子も登場し、続編として物語が繋がっています。
- 180便の航空事故から1年後
- 友人らと車でプチ旅行に出かけるキンバリーが主人公
- 高速道路で大規模な玉突き事故が発生し、大惨事に
- …というビジョンを見たキンバリーは、高速入り口を塞ぐように停車
- その直後、ビジョン通りに本当に大クラッシュが発生
- 死亡する運命だった8人が事故に巻き込まれず生存
- キンバリーは180便との共通点を指摘。誰にも相手にされず
- しかし生存者が非業の死を遂げる事故が続いた
大型トラックに積まれた巨大な丸太が落下し、後続車に直撃。
あれよあれよと大惨事になる様子が生々しく、もう冒頭から壮絶です。
突然の事故・あわやの生還・忍び寄る死の恐怖。
人の生き死にが強烈で、よくまぁこんな酷い事故を思いつくな、と(笑)
前作同様、死ぬ順番に法則性があり、なぜ彼ら8人なのかという全員の共通点も明かされていきます。
細かな設定が追加され、見えない死神が絶命を連鎖させているような作品。
映画【デッドコースター/ファイナル・デスティネーション2】
監督 : デヴィッド・エリス
出演 : アリ・ラーター、A・J・クック、マイケル・ランデス他
上映時間 : 90分
ファイナル・デッドコースター (2006)
映画【ファイナル・デッドコースター】は、遊園地での大惨事と生存者の運命を描いたシリーズ第3作目。
原題は「Final Destination 3」、第2作目とタイトル激似ですが、みんな大好きジェットコースターが修羅場と化すお話です。
- 高速道路の玉突き事故から5年後
- 女子高生のウエンディは卒業イベントで遊園地へ
- 彼氏や親友らと乗ったジェットコースターが脱線
- 乗客が放り出され地面に叩きつけられる大惨事に
- …というビジョンを見たウエンディは発車前に下車
- 他に9人が下車するも、恋人と親友を乗せたコースターが本当に脱線
- 後日180便の事故の話を聞いたウエンディは、死ぬ運命にある事実を知った
- 現にコースターの生存者は次々怪死。回避しようと奔走
以前起きた同様の事故を参考に、死の順番の法則を把握。
それだけなら前2作と同じですが、この3作目では「写真に映る姿」から死に様を予測できる新要素がプラスされています。
誰が見ても写真の異変は明らか、死を防げそうなものですが、運命を変えるのは至難の業のようです。
予測を遥かに超えた生存者の末路、衝撃展開が見どころの作品。
映画【ファイナル・デッドコースター】
監督 : ジェームズ・ウォン
出演 : メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ライアン・メリマン、クリス・レムシュ他
上映時間 : 93分
ファイナル・デッドサーキット3D (2009)
映画【ファイナル・デッドサーキット】は、サーキット場での大惨事と生存者の運命を描いたシリーズ第4作目。
全編フルデジタル3Dで製作、冒頭からより派手に、よりスリリングな描写となっています。
3D実写映画の中でも高い興行成績を叩き出し、シリーズで最もヒットした作品です。
- 人々の記憶から薄れつつある遊園地での大惨事から数年後
- 大学生のニックは恋人や親友カップルと共にサーキット観戦へ
- 白熱するレースで賑わう中、1台のスピンが複数台を巻き込んでクラッシュ
- 観客席を巻き込み、会場まで崩壊する大惨事に
- …というビジョンを見たニックが騒ぎ、10人が事故を免れ生存
- その後もニックは不思議なビジョンをみるように
- それが生存者の死に様と知り、1人でも多くを助けようと奮闘
まず見どころの一つが、主人公ニックを演じたボビー・カンポ氏。
ディーン・フジオカ氏とトム・クルーズ氏を、足して2で割ったようなお顔立ちをしています。
イケメンなだけでなく、死の運命にある生存者・その後の惨事に巻き込まれる大勢をも救おうとする漢気も。
ただ、大惨事や死に様の設定が少々ザルです。
いやいやいや。都合良すぎ、ってか命の落とし方それアリなの?
…とツッコミたくなるシーンがチラホラと。
グロさは健在、むしろパワーアップしているけれど、コメディに見えなくもない作品。
映画【ファイナル・デッドサーキット】
監督 : デヴィッド・エリス
出演 : ボビー・カンポ、シャンテル・ヴァンサンテン、ミケルティ・ウィリアムソン他
上映時間 : 84分
ファイナル・デッドブリッジ (2011)
映画【ファイナル・デッドブリッジ】は、吊り橋崩落の大惨事と生存者の運命を描いたシリーズ第5作目。
第1作目の登場人物たちが一部ゲスト出演、シリーズの原点回帰とも言える作品です。
- 会社の研修旅行でバス移動していたサムが主人公
- 巨大な吊り橋を渡る途中、橋に亀裂が入り大崩落
- …というビジョンを見たサムがバスを降り、数名が後に続いた
- 直後、同僚の乗ったバスや走行中の車を巻込んで本当に吊り橋が崩落
- FBIは危険を訴えたサムの爆破テロと予想
- …するも自然災害と判明。しかも生存者が次々に死亡する事故発生
前作同様、この第5作目も主人公がイケメンさん。
サム演じるニコラス・ダゴスト氏が、ちょっと新田真剣佑さんに似ています。
ストーリーは最後に第1作目の180便へと繋がるお楽しみがあり、時系列的には1番古いお話という設定。
携帯で電話しまくるキャラがいるんですが、スマホではなくガラケーを使用、時代の古さを演出した伏線になっています。
ここまで公開順に見て初めて「おぉぉ…」となるので、ぜひ1番最後にご覧ください。
必ず訪れる死の運命とルールの原点、非人道的な死の回避方法も描かれている傑作。
映画【ファイナル・デッドブリッジ】
監督 : スティーヴン・クォーレ
出演 : ニコラス・ダゴスト、エマ・ベル、マイルズ・フィッシャー他
上映時間 : 92分
…ということで、死亡フラグ立ちまくりのスラッシャーホラー映画【ファイナル・デスティネーション】シリーズ5作品をお届けしました。
そんなバカな(笑)という事故から、起こり得そうな事故まで。
惨憺たる最期は、わりと本気でトラウマになるかもしれません。
ただ、グロいゴア描写だけれども、趣向の凝らし方が最高です。
大惨事→奇跡の生存→非業の死、という部分は全く同じながらも、マンネリ化しないその後の展開はアイデア勝ちといったところ。
悪趣味といえばそれまでですが、バリエーション豊かな死に様に、ついワクワクしてしまいます。
上映時間も90分前後と見やすく、出演者は演技もしっかりしている美男美女揃いというのもポイント高し。
5作品全てに共通する数字が登場し、シリーズとしてのまとまりもあります。
共通する数字。それは「180」
1作目 |
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2作目 |
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3作目 |
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4作目 |
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5作目 |
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…と、細かな作り込みまで凝っていて、何度か見直したくなること間違いなし。
飽きずに観られる斬新な作品チョイスのお役に立てれば、恐悦至極にございます。
死に様のグロさなら、こちらも負けてはおりません。
有名シリーズ「ソウ」まとめも是非↓
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