【ブレンダンとケルズの秘密】トム・ムーア監督のケルト愛溢れる長編アニメ

洋画

イングランドとウェールズの沖合にある小さな島国アイルランドには、今なお継承されている独自のケルト民族文化があります。

そんなケルト民族文化を、地元愛たっぷりにアイルランドのアニメスタジオの監督トム・ムーア氏が長編アニメ化。

2次元的な空間表現でアイルランドの伝統的な芸術に触れることが出来るアニメ映画【ブレンダンとケルズの秘密】の世界へとご案内いたします。

 

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【ブレンダンとケルズの秘密】写本にケルト文様装飾という新たな文化

たける
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…確かにそれはケルト文様のひとつだが、古代エジプトのヒエログリフみたいに言葉としては使われてないから。

まるで一筆書きのように複雑に絡み合った図柄が特徴のケルト文様は、アイルランド発祥の伝統的な幾何学模様です。

編み込みセーターやシルバーアクセサリーのデザインになったりと、あちこちで目にすることもあるので、案外馴染み深いかと。

たける
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なんだ。ケルト文様っていっぱい種類があるから、象形文字みたいなもんかと思ってたのにー。

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…どっちかというと、日本の伝統和柄みたいな感じだな。

アイルランドは日本と同じような小さな島国です。

大陸から入ってきた文化・芸術・宗教には独自の解釈も加わり、ケルト文化というのが発展しました。

  • 信仰の主体だったキリスト教は、ケルト系という新たな宗派に
  • 写経ならぬ写本という形で日々修行を行い、ケルト系キリスト教を布教
  • 極彩色で緻密な絵付き写本にするのがケルト系キリスト教の特徴
  • 中でも世界中が大絶賛し、世界一美しいと言われているのが『ケルズの書』
  • 『ケルズの書』は、クリスマスなど特別な日の礼拝に使われることもある現役の聖典
  • マタイ・マルコ・ルカ・ヨハネの四大福音書が収められている
  • 普段はアイルランド・ダブリンにあるトリニティカレッジ図書館にて展示

現代ではケルト系キリスト教は大きく退廃してしまったものの、アイルランドには3大ケルト装飾写本という福音書があります。

その中でも最高の装飾写本・国宝となった『ケルズの書』の誕生秘話に、民話や神話を合体させてケルト三昧に仕上げたほぼ手書きのアニメーション映画が【ブレンダンとケルズの秘密】 です。

お宝ヒャッハーなヴァイキングの台頭

時代は9世紀。

物語の舞台となるのは、現在でもアイルランドの首都ダブリン近くに遺跡が残るケルズ修道院です。

  • 中央には、ひときわ目立つ高い塔が
  • その周りにはいくつかの石造りの建造物が立ち並び、修道士や民の一部が共同生活
  • ただ…外界から完全に孤立するかのように修道院は高い壁で覆われている
たける
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昔の修道院って、こんな閉鎖的な作りなの?

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…いや。あちこちでヴァイキングの襲撃事件が起こってたから、その防衛策だな。

ヴァイキングとは、元々デンマークやノルウェーなどの沿岸に住んでいた北方系ゲルマン民族の方々の中から誕生した海賊軍団

北欧の厳しい寒さや人口の増加で移動や移民を繰り返し、それでも生活に困窮した農民や漁師が船舶を襲ったのが始まりです。

  • ヴァイキングの活動は、主に海上での略奪行為
  • …が、8世紀の終わり頃からエスカレート
  • イギリスやフランスといった西ヨーロッパの国土内にまで進出
  • 793年には初めての国内侵略、イギリス・ホーリー島にある修道院を襲った
たける
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なんでヴァイキングが修道院襲うの。祈っても生活が楽にはならないから腹いせ?

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…じゃなく、修道院には金目のものがあるからじゃない?

修道院は欲やしがらみを一切断ち、己の生涯を神や民に捧げる修道士が共同生活を送る施設です。

そもそも修道士は金貨すら持たない人格者なので、修道院にお金なんぞありゃしません

  • …と思いきや、金の燭台や銀の食器なんかがあることも
  • さらに西ヨーロッパの福音書は豪華な装飾絵がついた珍品
  • 装飾写本がまた、貴重で価値のあるお宝とみなされた
  • さらに修道院はお宝あるけど武器はないという優良襲撃物件

こうしてヴァイキングの皆さんは、安心安全な修道院襲撃で味をしめ、たびたび襲うようになりました。

狙われやすいのは島&修道院のコラボ

引用wikipedia map

ヴァイキングの標的になりやすいのは、特に島にある修道院。なぜなら襲ってもすぐに助太刀の援軍が送られてくる確率が低いから。

ということで、島国アイルランドにあるケルズ修道院もいつ標的になるか分かりません。

こんなご時世ということもあり、院長である修道士ケルアッハは、対ヴァイキング策となる壁作りを最優先。せっせと他の修道士たちにも力仕事を押し付けておりました。

たける
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Hey、ブラザー♪西側の補強しちゃいなyo♪

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…陽気なブラザーとは意味が違うんだが。

キリスト教では女性修道士をシスターって言いますよね。

男性修道士はもれなく「ブラザー〇〇」という呼称で呼ばれており、ここケルズ修道院には数名のブラザー’sに加えて、まだ少年ほどのお年頃のブラザーも。

  • 少年修道士の名はブラザー・ブレンダン
  • 両親を早くに亡くし、叔父であるケルアッハ院長のもとで修道士の修行中
  • …が、ケルアッハ院長は何はともあれ壁作り・写本するより壁作りがモットー
  • ただしブラザー・ブレンダンには力仕事は無理なので、補強設計図の製作補佐
  • 他の修道士たちは知識を蓄え芸術を生み出し文化を後世に残すことが重要と考えてる
たける
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…修道士のみんなは、不本意だけど壁作りに専念してるの?

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いちおう写字室っていうのがあって、写本や装飾も行ってるよ。

ブレンダンもまた然り。先輩修道士のオッサン方に囲まれて、写字室で写本や装飾の見習いという修行も行なっています。

時には修道院の中で飼育しているガチョウの羽根を引っこ抜いては羽根ペンをご用意し、時には世界最高の装飾師の噂話に花を咲かせることも。

  • そんなある日、海の向こうにあるアイオナ島がヴァイキングの餌食に
  • アイオナ島には、スコットランドのキリスト教布教の拠点となる修道院が
  • 実は世界最高と名高い装飾師は、アイオナ島の修道士ブラザー・エイダン
  • エイダンは、素晴らしすぎると噂になってる装飾写本を絶賛執筆中
  • そんな未完の書を携えて、ケルズ修道院へと落ち延びてきた

思いもよらぬ修道士界の超大物・装飾師の来訪に嬉々とするケルズの修道士たち。

もちろん小童ブレンダンも、目を輝かせながらブラザー・エイダンとお近づきに。

しかしこの大物の来訪が、のちにケルズ修道院やブレンダンの未来を大きく左右することになってしまいます。

 

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【ブレンダンとケルズの秘密】最高の装飾師と駆け出しの装飾師

アイオナ島から落ち延び、描きかけの「聖なる本」を持ち込んだブラザー・エイダンは、そこそこお歳を召したじじ様です。

  • パンガ・ボンという名の真っ白な愛猫も同行
  • 徳が高く賢明という噂だったが、ただの装飾写本オタク
  • 装飾のこととなると、やかましいほどマシンガントーク
たける
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…この有難いんだか迷惑なんだか微妙なブラザーは、なんでケルズ修道院に?

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あぁ。昔、ケルアッハ院長とは装飾師仲間だったんだよ。

9世紀のアイルランドは「学者と聖書の島」とも呼ばれた聖職者の聖地。

世界各地から留学僧が訪れたり、各国に宣教師を派遣するほどケルト系キリスト教は注目を集め、修道院も数多くありました。

  • エイダンは「聖なる書」を完成させたい想いもあって、昔のよしみを頼って来た
  • ケルアッハ院長からすると「聖なる書」をケルズに持ち込みやがった厄介者、というのが本音
  • 描きかけとはいえ価値がある「聖なる書」を狙い、ヴァイキング来襲率が大幅にアップ

…と、こんな大人の事情を小耳に挟んだブレンダン。

ヴァイキングの来襲も気になりますが、写字室に置き去りにされたエイダンの荷物も気になります

たける
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あ…。「聖なる書」!見てみたいー!ちょっとくらい良いよね?

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…っていう悪巧みは、まんまと見つかっちまうがな。

たまたまとはいえケルズ修道院と稀代の装飾師の密談を盗み聞きし、今度は確信犯的に「聖なる書」を盗み見とは。

身も心も神に捧げ、欲を捨てなければいけない修道士になるには、ブレンダンはまだまだ修行が足りませぬ。

  • ブレンダンは、シドロモドロになりながらエイダンに謝罪
  • が、エイダンは怒ることなく「むしろ見て」とアピール
  • 「聖なる書」のページをめくったブレンダン、あまりの素晴らしさに感動
  • ブレンダンの感動する様子を見たエイダン、その反応にいたく感動
  • 書の完成の助手として、ブレンダンを勧誘
  • ブレンダンは二つ返事で「ぜひ!」と即答
たける
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助手って、いつもみたいに羽根ペンの羽根集めとか?

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…いろいろ重大な役割がある助手だ。

エイダンは、助手に「聖なる書」の中で一番細かな装飾を描かせる気満々です。

それもこれもちょっと老眼が進んだせいで目が霞み、ちょっとご老体になりつつあるから手先が震え、最高の装飾を描く自信がないという理由。

腕のいい装飾師の素質があると見込んだブレンダンに手ほどきしながら、ともに「聖なる書」の完成を目指すことにいたしました。

初めての森・初めてのおつかい・初めての…誰?

こうして意気投合したエイダンとブレンダン。最高の装飾師と駆け出し装飾師コンビの誕生です。

たける
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でもいきなり「聖なる書」に絵を描く…ってわけじゃないよね。

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…まずは彩色に必要な木の実集めからだな。

  • エイダンは装飾に必要な数種のインク持参
  • …してるが、緑のインクが在庫切れ
  • 緑のインクの材料は、修道院の外にある森に行けば手に入る木の実

ブレンダンはまず、助手の第一歩として森の木の実集めのおつかいを頼まれます。

しかしケルアッハ院長からは固く修道院から出てはならぬという御達しが。

ということで、ブレンダンはこれまで一度もケルズ修道院の壁の向こう側に行ったことがありません。

たける
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もういきなり挫折?(笑)

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…いや、前々から外の森は気になってたから、コッソリ抜け出す出口の在り処は知ってるんだよね。

とにかく大人の会話を盗み聞きしたり、「聖なる書」を盗み見しようとしたほど好奇心旺盛なブレンダン。

ケルアッハ院長の言い付けは絶対ですが、好奇心にはかないません。

  • 初めてのおつかいのサポーターとして、エイダンの愛猫パンガ・ボンが同行
  • とはいえ、まんまと森で迷い、オオカミの群れに遭遇
  • パンガ・ボンが威嚇するも、ごく普通の猫なので逃走したようにしか見えない
  • …とそこへオオカミを蹴散らす別のオオカミの遠吠えが
たける
たける

やばいブレンダン。オオカミのリーダー登場でやっぱり挫折!

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…まぁオオカミのリーダーっていうより、森の主?

実はオオカミの群れを蹴散らす遠吠えを放ったのはオオカミのリーダー…ではなく、アルビノのように白い髪と白い肌の一人の少女。

彼女は「ここは私の森」を自称する不思議ちゃん・アシュリンです。

  • 森を荒らしに来たと思い、早く出てってとまくし立てた
  • ブレンダンは木の実を探しに来ただけで、採集したら退散すると伝えた
  • 仕方ないからアシュリンは、その木の実の場所までブレンダンを案内することに
  • 木の実の使い道や「聖なる書」の話でちょっと和解ムード

不思議で得体の知れない少女アシュリンの助けを借り、ブレンダンは無事に初めてのおつかいも完了。

別れ際にはすっかり友達になり、ブレンダンは足取り軽くエイダンの元へと急ぎます。

しかし嬉しげなブレンダンの「木の実採ったどー」報告は、エイダンの元を訪れていたケルアッハ院長の耳にも入ることとなり、あえなく罰を受けることになってしまいます。

とうとうケルズにもヴァイキングが

ケルアッハ院長は、エイダンが来てからというもの、ますますヴァイキングに対する警戒心が強くなっておりました。

  • エイダンがいたアイオナ修道院が襲われたのも「聖なる書」のせいかも
  • そんな懸念材料「聖なる書」は今ケルズ修道院にある
  • きっともうすぐヴァイキングが襲ってくる

…と、誰よりも心配性で誰ひとり犠牲にしたくない重圧を背負っているケルアッハ院長。

彼にとってブレンダンは、大事な身内・甥っ子です。

たける
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叔父さん、激おこプンプン?

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あぁ。ひと通りエイダンの元で写字室の作業はやらせたが、そのあとは部屋に鍵掛けて外出禁止だ。

そんな中、緑のインクの材料となる木の実を勝手に集めたアシュリンが、ブレンダンの元にお届けにやって来ます。

ついでに遊ぼうと思っていたのに、残念ながらブレンダンは軟禁中。

  • ブレンダンはちょうど「聖なる書」の完成のために必要なアイテムを探しに森へ行きたがっていた
  • アシュリンは前に聞いていた「聖なる書」の完成をちょっぴり楽しみにしていた
  • 再びアシュリンが不思議ちゃんパワーを使い、ブレンダンは軟禁から解放
  • アシュリンとともにお出掛けし、無事アイテムもゲット
  • ケルアッハ院長の目を盗んでは、写字室でエイダンとともに装飾する毎日
  • 他の修道士たちは、ブレンダンの見事な装飾の腕前に歓喜

こうして、少年修道士ブレンダンの日々は一転。

外からやって来た最高の装飾師と出逢い、初めての森で出逢った不思議な少女の助けを借りながら、「聖なる書」の完成を目指します。

しかしそんな充実した日々は長くは続かず、とうとうケルズ修道院もヴァイキングに襲撃されることに。

高く構えたケルズ修道院の壁はあっさりと破壊され、「聖なる書」の完成どころか命の危険が差し迫る状況になっていき…というのが大まかなあらすじになります。

 

“ポストジブリ”の呼び声高いカートゥーン・サルーン制作アニメ映画【ブレンダンとケルズの秘密】

ゲルマン民族の大移動で西ローマ帝国が崩壊し、略奪や殺戮を繰り返すヴァイキングが台頭し始めたヨーロッパ。

そんな世情とはほぼ無縁だった最果ての島国・アイルランドは、独自の宗教や芸術が発展し、ケルト民族文化が誕生します。

しかし9世紀には、そんなアイルランドにもヴァイキングの勢力が。

まだ未完だった装飾聖典『ケルズの書』の完成を託されたひとりの少年修道士は、森に住む不思議な少女の助けを借りながら、世界で最も美しい本の完成に携わることに。

独特のケルト民族文化をふんだんに盛り込んだ美麗なアニメが見どころの予告動画はこちら↓

予告編「ブレンダンとケルズの秘密」

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【ブレンダンとケルズの秘密】独特なタッチがクセになる登場人物たち

細かすぎる装飾の『ケルズの書』や、いたるところにケルト文様が施されたアニメーションとは打って変わって、人物描写はかなりシンプルです。

円や直線と、独特なケルト文様並みにかなり独特なタッチで描かれている登場人物たちをご紹介いたしましょう。

 

ブレンダン(声:エヴァン・マクガイヤ)

ブレンダンまだまだ修行中の修道士の少年。ヴァイキング対策で高い防壁に囲まれたケルズ修道院から外に出たことがありません。

世界で最高の装飾師と名高いブラザー・エイダンと出逢い、様々な経験をしながら世界で最も美しいと言われる『ケルズの書』に携わることになっていきます。

 

アシュリン(声:クリステン・ムーニー)

アシュリンは森に住む得体の知れないやんちゃな少女。アイルランドは沢山の精霊神話があるお国柄なので、さしずめ森の精霊といったところでしょうか。

「アシュリン」とはアイルランド語で「ビジョン・幻影」の意味があり、彼女の目を通して見えた人間の暗闇と、ケルズの書がもたらす希望の光というストーリーに欠かせない人物にもなっています。

そんなアシュリンは、今作監督のアニメ映画第2作目《ソング・オブ・ザ・シー》にもコッソリ出演中。

主人公の兄妹が都会から家に帰るために乗り込んだバスの車内で、ちゃっかりハロウィン仮装の子供たちの中に紛れ込んでいる作品のあらすじは、こちらをどうぞ↓

【ソング・オブ・ザ・シー海のうた】ポスト"ジブリ"の長編アニメ映画
可愛らしいキャラクターと美しい背景描写、独特のケルト音楽。長編アニメーション映画界に新たな旋風を巻き起こすかもしれない、懐かしさと優しさ溢れる作品を見つけました。 第87回アカデミー賞では長編アニメ映画賞作品にノミネートされ、第28回...

 

エイダン(声:ミック・ラリー)

エイダンは最高の装飾師として名高い修道士。ヴァイキングに襲撃され、全滅してしまったアイオナ島からケルズ島に逃げてきたお方です。

まだ未完の福音書のこととなると、んまーよく喋る芸術かぶれ。

ちょっと老眼が進んで「ケルズの書」の完成にこぎ着けそうにないので、幼くも有望、好奇心旺盛なブレンダンに装飾を押し付けた師匠でもあります。

 

パンガ・ボン(白猫)

パンガ・ボンはブラザー・エイダンとともにケルズ島に避難してきた白猫。

「パンガ・ボン=白の中の白」という意味のアイルランド語の名前がつけられた、実在する白ニャンコ様がモチーフです。

実際に9世紀ごろにアイルランドから欧州に渡った修道士がおり、その方の本の余白に書き込まれた詩が原案。

エンドロールでは、パンガ・ボンの原案となった詩の朗読もあり、史実にも触れることが出来る仕様になっています。

ぜひ眠くても、詩の朗読が流れる部分までは耐えてエンドロールをお楽しみ下さい。

 

ケルアッハ院長(声:ブレンダン・グリーソン)

ケルアッハはケルズ修道院の院長。ブレンダンの叔父でもあり、かつては他の修道士とともに装飾師としても活躍していました。

世の動乱・ヴァイキングの襲撃という時代から人々を守るために、祈りや修行、芸術や文化の保護よりも防壁が最重要任務と思っています。

ケルアッハ院長の現実主義な防壁作りのおかげで、辛うじてケルズの人々の全滅は免れることになっていきます。

 

…と、この他にもケルズ修道院で共同生活を送るご年配気味の修道士ブラザーや、高い壁に守られるように暮らす島民などが登場。

ユルめの人物作画と、それに対比するかのように美しく彩られた情景が、さらにストーリーへと引き込んでくれる見どころになっています。

 

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まとめ

アイルランドの国宝・世界で最も美しい本として名高い『ケルズの書』

後世に残された、貴重な福音書の芸術性に触れることが出来るアニメーション映画が【ブレンダンとケルズの秘密】です。

  • 舞台は9世紀、アイルランドにある小さな島
  • 独自の芸術・宗教を後世に残すため、修道士は写本した福音書に装飾も
  • 渦巻き模様や唐草模様、極彩色で彩られた『ケルズの書』の逸話を2次元アニメで表現

今作は、細かな宗教的知識や時代背景を知らなくても、神話めいたストーリーや可愛らしい人物像にホッコリ和める作品です。

制作したのは"ポストジブリ"として注目を集めているアイルランドのアニメスタジオ「カートゥーン・サルーン」

創設メンバーでもあるトム・ムーア監督が、大好きな日本アニメの監督・宮崎駿氏や高畑勲氏、さらにはヨーロッパの画家クリムトの影響を受けて制作した、初の長編アニメです。

こだわりは作画だけにとどまらず、トム・ムーア監督の地元愛・ケルト愛も。

いつも身の回りに当たり前にあるケルト文様や文化をもっと沢山の人に知ってもらいたい

映画【ブレンダンとケルズの秘密】は、こんな想いもたっぷり込めて、ケルト民族文化をお届けしてくれる優しい作品でした。

 

 

 

 

 

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