シンプル・イズ・ベスト。
絵柄にもストーリーにも複雑さはないけれど、だからこそまっすぐ伝わってくる純粋さ。
心優しい巨大な鉄のロボットと少年との友情を描いた長編アニメ映画【アイアン・ジャイアント】の世界へとご案内いたします。
この記事でわかること
- あらすじ概要・出演キャスト
- 予告動画・動画配信サービス・DVD情報
【アイアン・ジャイアント】アニー賞ほぼ総ナメの名作アニメ映画
ジャイアントロボ!ゲッターロボ!マジンガーZ!
…に、似てなくもないが、日本のアニメじゃないんだな。これが。
今作【アイアン・ジャイアント】は、ひと昔前の日本のロボットアニメっぽいですが、ワーナーBROS.の作品です。
イギリスの詩人テッド・ヒューズの児童文学《アイアン・マン~鉄の巨人~》の原作を、少しアレンジしたお話になっています。
ちなみに原作は、鉄の巨人が悪をやっつける…というテンプレ的なヒーロー劇。
- 今作はロボットヒーローもの…というより少年とロボットの友情物語
- まぁまぁストーリーは単純明快。ただ、勇気をもらえる名言も
- 何より巨大ロボットが表情豊かで可愛らしいく、観ていて飽きない
ロボットのメカデザインは、お世辞にも凝ったカッコ良さはありません。
それでも決して絵柄に雑さはなく、むしろレトロキュートさが炸裂。
アニメ界のアカデミー賞と言われるアニー賞で、10部門中9部門受賞というお墨付きの逸品でもあります。
どこから来たのかも覚えていない超巨大ロボットと、偶然発見した少年との心温まりまくる長編アニメ映画が【アイアン・ジャイアント】 です。
映画【アイアン・ジャイアント】基本情報
アイアン・ジャイアント | 1999年 アメリカ映画 |
ジャンル | アニメーション・ロボットもの |
監督 | ブラッド・バード |
脚本 | ティム・マッカンリーズ |
原作 | テッド・ヒューズ小説『アイアン・マン~鉄の巨人~』 |
上映時間 | 86分 |
声の出演 | ヴィン・ディーゼル、ジェニファー・アニンストン、ハリー・コニック・Jr.他 (吹き替え声優)進藤一宏、日高のり子、井上和彦ほか |
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【アイアン・ジャイアント】あらすじ
舞台はアメリカ・メイン州の小さな港町ロックウェル。
物語は、大荒れの海に一筋の閃光が落ちるところから始まります。
- 落ちて来たのは隕石でもUFOでもなく、どこかの誰かが作ったっぽい鉄の巨人
- 町のダイナーで話題になるも、目撃したのは遭難しかけた漁師ひとり
- 政府の諜報員が調査に来るも、マユツバ話だと思われてる
- …が、実際、町のあちこちで被害が
ロボットがなんか悪さでも?
…うん、まぁ、ちょっと飯喰ってるってところかな。
何か得体の知れない大きな生き物が、町の鉄を喰い漁ってる…
そんな奇妙な事件が続発する中、ある少年が山奥の発電所でとんでもないものを発見します。
- 少年の名はホーガーズ。母親と2人暮らしのやんちゃなお子さま
- ひとりでお留守番中、TVの調子が悪いな…とお外に出たら、なにやら異変が
- アンテナがゴッソリ無くなっていて、さらに辺りに踏み潰された跡が
- 気になって跡を辿ったら、発電所の鉄柱を喰う巨大ロボットに遭遇
鉄の巨人の飯って…鉄なんだ(笑)
…よっぽど好きなのか、喰い散らかしまくってるよ。
鉄柱を引き抜いては喰い散らかし、高電圧ボルトもひと齧りした鉄の巨人。
絶賛稼働中の発電所にかぶりついたせいで感電し、ヨロけたところで今度は送電線に絡まって、散々な目に遭ってしまいます。
- ホーガーズは、デッカいロボットが感電中とか…ありえねぇ状況を目の当たりに
- ビックリして逃げ出すも、アオんアオん苦しそうなロボットを放ってはおけず
- 引き返して送電スイッチを頑張ってOFFにし、助けてあげた
巨人ロボット、あえなく死亡。
…いや、気絶してるだけだから。
とりあえず助けたものの、初めて見る大きな大きなロボットにちょっとビビったホーガーズ。
気絶しているロボットを後目にその場を退散しますが、翌日も気になって仕方がありません。
- 学校でも「奇妙な鉄喰いちぎり事件」で持ちきり
- ホーガーズも、授業そっちのけで昨日見たロボットの姿をお絵描き
- 放課後、もう1度見てみたくてカメラ片手に鉄板持参で散策へ
鉄板って…もしかしてエサ持参?
…あぁ。さらに写真まで撮る気満々だ。
ところが待てど暮らせど、鉄の巨人はなかなか姿を現しません。
ホーガーズはついウトウトしてしまい、気がつくと隣で仁王立ちするデッカいロボットが。
- ひーーーーっ(怖)と思うも、ロボットはおもむろに発電所のスイッチを見せた
- それは夕べ、ホーガーズがOFFにしてあげたスイッチ
- どうやら助けてくれてありがとう…と言いたかったらしい
- 好奇心旺盛なホーガーズが話しかけると、巨人ロボットは言葉を理解
う…。ロボットなのにむっちゃ無邪気!
しかも懐いちゃうとか、可愛いいんだよな。
実は巨人ロボットには、人の言葉を理解するだけでなく覚える賢さが。
けれど物凄く明晰な頭脳を持っているわけではなく、その様子はまるで産まれたての赤子のよう。
「もう帰らなきゃ。バイバイ」
…という意味は理解できず、巨体をガッシャンガッシャンしながらホーガーズのあとをついて来てしまうのです。
人懐っこいロボットとの日々
夜通しここで、ロボットと遊んでいるわけにもいかないのに。
ましてや家に連れて帰るわけにもいかないのに。
「また明日来るから、ここに居て!」
そう何度ホーガーズが告げても、なぜかこの言葉だけは巨人ロボットに通じません。
- 森と町との境界線のように敷かれた列車レールの前で、ようやく立ち止まった
- …かと思ったら、レールを喰おうと引き千切っちゃった
- いや、何してるん!とホーガーズが怒るも、そこへ列車が来る音が
脱線事故の大ピーーンチ‼︎
…うん、だから大急ぎで直させたよ。
ときどき確信犯的に言葉を理解しない巨人ロボット。
ホーガーズの「もとに戻せ!」という言葉は理解出来たようで、一生懸命にレールを繋ぎ直します。
- ところがミリ単位で微調整まで始めた
- もう列車が来ちゃうっ…寸前でレールを直すも、衝突して列車は脱線
- 巨人ロボットはというと、轢かれて腕が大破
あ…あ…。ロボットがあぁー(泣)
…ダイジョビだから。
目の前で列車事故。しかもちょっと懐いたロボットが大破。
ショゲるホーガーズですが、実はロボットは自己修復再生機能付き。
千切れた腕や部品が本体に集結し、勝手に直るスグレモノでした。
- ところが脱線事故を受け、列車の運転手が外へ
- このままじゃ人に見つかる!ということで仕方なく家に連れ帰った
- …まぁ家には入らないので、納屋に匿うことに
- ただ、まだくっついていない手が家に入り込んだりピンチが続く
遊び足りないんだ(笑)
こんなんじゃ、ずっと家にも置いておけんな。
そもそもこんな巨大なロボット、町の誰も見たことがないシロモノです。
子供からしたらカッチョエェ〜で済みますが、大人は敵とみなすかもしれません。
- なんとかしなきゃ…と考えつつ、とりあえずひと晩泊めることに
- ママに見つからないよう、漫画を持って納屋で巨人ロボットと遊んだ
- 中でもホーガーズがお気に入りの『スーパーマン』にロボットも憧れた
- 楽しい時間が過ぎるも、ロボットちょっと腹ヘリ中
でもご飯…鉄クズなんて納屋にはないし。
あぁ、それならいい場所がある。
『スーパーマン』の漫画に目を輝かせたかと思ったら、今度はお腹が空いて切なそう。
なんとも表情豊か、お腹も鳴っちゃうロボットだなんて。
もう可愛すぎて、そりゃお世話したくもなります。
- ホーガーズは、ロボットの肩に乗って郊外へ
- 置き去りにされた廃車を見つけ、喰わすことに
- …と思ったら、スクラップを回収しに来た人物が
- おー!と閃き、ホーガーズと巨人ロボットはスクラップ場へ
- 鉄クズ食べ放題。ここならロボットの存在も誤魔化せて一石二鳥
ホーガーズ賢い!
しかもここ、ちょっとした知り合いがオーナーなんだよ。
たまたまママが働くダイナーで知り合った、ディーンというおっさんのスクラップ場。
ホーガーズはなんとか頼み込み、巨人ロボットをここに置いてもらえることになりました。
人懐っこい巨人ロボットはディーンともすぐに仲良くなり、3人で遊びに行くことも。
しかし町で起こった「奇妙な鉄喰いちぎり事件」を追う政府の諜報員マンズリーが、執拗に彼らの背後に迫ります。
人懐っこくて無邪気。でも実は、殺傷能力抜群の兵器だという記憶をなくしていた巨大ロボット。
ホーガーズやディーンと知り合い、友情を育み、兵器ではなくスーパーマンのようなヒーローになりたいと思うように。
それでもロボットを執拗に敵視するマンズリーに追い詰められ、大変な騒ぎにまで発展してしまい… というのが大まかなあらすじになります。
【アイアン・ジャイアント】主な登場人物
純粋で無垢な優しさと思いやり。
誰もが持っているのに、誰もが忘れて見失う想いをストレートに伝えてくれる登場人物たちをご紹介いたしましょう。
ホーガーズは、偶然ロボットを発見した好奇心旺盛な9歳の少年。
ジャイアントと呼んで言葉を教えたり、状況を判断して最善策を模索したり。
ロボットと友情を育む姿に和み、何が大切でどうあるべきかを気づかせてくれる主人公です。
アイアン・ジャイアントは、突然空から降ってきた巨人ロボット。
よく見ると頭の一部が凹んでいて、頭を打ったことが原因で記憶喪失だということが分かります。
笑ったりしょんぼりしたり、グワっと決意の表情を浮かべたり。
単なるマシーンではなく、魂の宿ったその姿は本当に愛くるしくて、ずっと見ていたくなる可愛さ。
スーパーマンに憧れて「S」マークの鉄クズは食べずに大事に…とか、もう笑っちゃうくらいキュートなロボットです。
アニーは、ホーガーズの母親。
劇中では語られていませんが、夫が戦死し女手ひとつでホーガーズを育てています。
町のダイナーでときどき残業もこなす、頑張り屋さんです。
ディーンは、町の廃棄鉄クズを扱う「マッコーピン・スクラップ」のオーナー。
スクラップ部品からアートな作品を製作する、自称芸術家のオッサンです。
自身が変わり者であることもあってか、はみ出し者や子供の与太話も蔑ろにしない性格。
ただ、人の話に耳を傾けるも、だいたい話し半分で聞き流しています。
とはいえ、『何が大事でどうあるべきかを決めるのは自分』という信念が。
ディーンのこの教えが、今作で最も重要なメッセージになっています。
マンズリーは、政府から派遣された諜報員。
巨人ロボットの正体をなんとしてでも暴き、破壊しようと企む悪役です。
とにかくナゾの飛来物は全てロシアからの攻撃だと思い込む性格。
マンズリーの言動から、今作の世界が米ソ冷戦時代であることも伺えるポジションにいます。
コイツの独断と偏見のせいで、事態が悪化しまくる厄介な人物でもあります。
…と、この他にはホーガーズのクラスメイトや町の住民、軍の連中などが登場。
メインキャスト以外はほぼエキストラです。
登場人物もストーリーも作画もシンプル、お子様にも非常に分かりやすい作品となっております。
【アイアン・ジャイアント】まとめ
まるで昭和のロボットアニメを彷彿とさせる、ワーナーBROS.の長編アニメ作品。
巨大な鉄のロボットと、好奇心旺盛な少年との友情は、楽しくも切なくもある感動ストーリーです。
- とある小さな港町に、突如巨大なロボットが
- 偶然助けることになった少年と、記憶を無くした巨人ロボットが友達に
- 優しい魂を持った巨人ロボットだが、その正体はとんでもない殺傷兵器
- 少年と友情を育むうちに、なりたい自分を見つけるという自分探し物語
ザックリいうと、人工知能(AI)のようなお話です。
…が、レトロな絵柄と魅力的すぎるロボットのキャラにノックアウトされてしまいます。
兵器として作られたけど、兵器ではない存在になりたい。
でも見た目はロボットだし、周りを破壊する存在であることは事実。
そんな巨人ロボットの葛藤を後押しするかのように、今作ではとても素敵な名言が込められています。
他人がどう思おうとどうだっていい。
自分を決めるのは自分自身だ。自分のなりたい自分になればいい。
周りの目を気にして、周りがそういうから自分はこうだ…と諦めてしまうことってありますよね。
映画【アイアン・ジャイアント】は、そんな思いに振り回されて、自分を見失いそうになった全ての方に勇気をくれる、優しい世界が広がるアニメ映画 でした。
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