社会から孤立したベトナム帰還兵ジョン・J・ランボーを中心としたアクション映画【ランボー】
筋肉にモノを言わせて暴れ回るだけではなく、人間ドラマや社会問題が盛り込まれたストーリーは奥が深く、見応えは抜群です。
シリーズ全制覇するなら公開順=時系列順なので、公開順に鑑賞するのがベスト。
ということで、公開順にランボーシリーズ全5作品についてお届けします。
この記事で分かること
- あらすじ概要
- ざっくり見どころ
- 予告動画とDVD情報
- ちょいトリビアネタ
ランボー/First Blood (1982)
ランボー人気の火付け役。
第1作目【ランボー/First Blood】は、1972年デヴィッド・マレル著『一人だけの軍隊』という小説を原作とした作品です。
ただし過激さや結末が原作とは異なります。
映画【ランボー/First Blood】あらすじは?
- ランボーがベトナム戦争から帰還して7年後が舞台
- 久しぶりに訪ねた戦友はガンで亡くなり、元グリーンベレー兵士の生き残りは自分ひとりに
- たまたま立ち寄った小さな街で、ある保安官と衝突
- 些細な迫害が大規模なサバイバル戦へと発展
- 戦いはエスカレートし、ランボーの悲痛な叫びで幕を閉じる
もう少し詳しいあらすじと解説はこちらでも紹介中↓
映画【ランボー/First Blood】見どころは?
- 多勢に無勢なランボーのサバイバル戦術
- 元グリーンベレーのランボーに引けを取らなすぎな保安官キャラ
- フォードと思しきパトカーのオフロード走行っぷり
- 意外なことに死者1名←しかも事故死
- 心に重くのしかかる戦争の爪痕
ランボーのセリフは終盤まで少なく、何を思って行動しているんだろう…とつい引き込まれる魅せ方が秀逸です。
英語もかなり聞き取りやすいフレーズが多いので、英語学習がてらに観るのもオススメ。
ちなみに原作はこんなお話↓
- ランボーが保安官・州警察・民間人をじゃんじゃん抹殺
- 収拾つかなくなり、ランボーがダイナマイト自爆を試みるも失敗
- 元上官トラウトマン大佐の手でランボーがお陀仏に
原作通り「ランボー死す!」だと続編が成立しないので、映画ではちゃんと生き延びてます(笑)
アメリカが背負ったベトナム戦争での負の遺産・帰還兵が抱えた傷に心がえぐられる作品。
ランボー 怒りの脱出 (1985)
2作目【ランボー 怒りの脱出】は、公開年と同じく1985年を舞台にした後日談。
1作目は原作と異なる終わり方だったため、映画《タイタニック》《アバター》で有名なジェームズ・キャメロン氏が脚本に参加しました。
ただしスタローン氏と意見が折り合わず、結局キャメロン脚本は却下。
スタローン氏自ら大幅に書き換えたストーリーになっています。
映画【ランボー 怒りの脱出】あらすじは?
- 小さな街での無益なサバイバルデスマッチから3年後のお話
- ランボーは強制労働刑務所送りになり服役中
- 元上官トラウトマン大佐がかつての戦場ベトナムに潜入して欲しいと依頼
- 未だ残されている捕虜の”確認”という極秘任務に就くことに
- ランボーは極秘任務司令官の指示を無視し、救出作戦を展開
映画【ランボー 怒りの脱出】見どころは?
- ランボーの生年月日がスタローン氏と同じ1947年7月6日という小ネタが知れる
- 自らを消耗品と称し、後のスタローン映画《エクスペンタブルズ》の原点らしきセリフがある
- 手加減なしの抹殺無双がとにかく派手
- 総勢85人がランボーの餌食に
- ゲリラ戦に持ち込んだ手際の良さは圧巻
- ほんのりロマンスの神様も降臨
ひとつだけイチャモンを付けるとしたら、これは何作目なんだ?と分かりにくい邦題。
原題は【RAMBO First Blood Part2】とすぐに2作目と分かるのに、邦題には『2』というタイトルがついていません。
ただ、内容は文句なしに面白さがパワーアップ。
物静かな表情・憂いの表情・怒りの表情。
言葉数は少なくとも、その表情からランボーの心境が伝わってきます。
特に憂い顔のランボーからは色気すら感じるかと。
大きな垂れ目のスタローン氏って、こんなにもイケメンだったけ…という破壊力抜群な顔芸にもぜひご注目ください。
前作よりサバイバルアクション要素が濃くなり、スタローン氏の虜になること間違いなしな作品。
ランボー3/怒りのアフガン (1988)
ランボーの怒り、再び。
【ランボー3 怒りのアフガン】は、これまた前作から話を引き継ぎ、公開年前後の時代背景を反映したストーリーになっています。
さらに戦いは過激さを増し、なんとランボーが15万のソ連軍と相見えるという一大スペクタクル。
「ランボー=ド派手なアクション」を決定付けたのが、この3作目です。
映画【ランボー3 怒りのアフガン】あらすじは?
- ベトナム潜入ミッションから3年後が舞台
- 恩赦で自由の身となったランボーは、あの後バンコクに在住
- 格闘家として細々暮らすも、またもやトラウトマン大佐が任務依頼に
- ソ連軍が侵攻するアフガンに潜入し、現地調査してほしい
- …という極秘任務を断ったら、代わりに潜入した大佐が拉致られた
- 大佐を救い出すため、アメリカ軍の援護なし・単身で15万のソ連軍とやり合うことに
映画【ランボー3 怒りのアフガン】見どころは?
- ソ連軍のアフガン侵攻というストーリー設定は、当時の実際の時代背景とリンク
- 2作目でロマンス女性の形見となったペンダントが再登場
- 3作目にして、トラウトマン大佐の戦う姿が拝める
- 101分の上映時間の中で108人が死亡、ギネスも認めた「最も暴力的な映画」
- さすがのランボーも、大軍相手に絶対絶命のピンチ到来
- …からの、心強い加勢が参上するハイライトシーンは感動モノ
ランボーは、別に戦うことが好きなわけではありません。
むしろ戦いたくない・ほっといて欲しいというのが本心です。
なのに、どこで暮らそうがランボーを探し出してミッションを課す大佐。
自分で戦えよ…という観客の期待に応える展開が鑑賞欲をそそります。
この世はいつでもどこかで争いが勃発し、戦争が存在し続けている現実を突きつけられる世知辛い作品。
ランボー 最後の戦場 (2008)
シリーズ4作目は、前作から20年ぶりに最終章として制作された【ランボー 最後の戦場】
3作目のソ連軍アフガン侵攻より、さらに現実味を帯びた戦場ストーリーになっています。
『実際に残虐な暴力が横行している地域を舞台にしたい』
というスタローン氏の要望から、舞台はミャンマーへ。
最後の戦場というだけあって、シリーズ最高傑作・最強アクションが展開します。
映画【ランボー 最後の戦場】あらすじは?
- いい加減ひっそり暮らしたいランボーは、タイでこっそり隠居生活
- ところがタイの隣国、ミャンマーで軍事政権による凌虐・略奪が横行
- キリスト教系NGO団体がランボーに護衛を依頼
- 一度は断るも、熱心な頼み込みに折れて戦場に舞い戻ることに
- NGO傭兵団と共に戦うも、戦況は圧倒的不利な状態
- それでも戦況をひっくり返し、ランボーは己の生き方を自覚する物語
映画【ランボー 最後の戦場】見どころは?
- 還暦越えのスタローン氏が、同い年で還暦越えのランボーを熱演
- とても60過ぎに見えない肉体・アクションに目が点
- 大佐からの依頼ではないのに、戦いに身を投じるというこれまでのシリーズ作と違う展開
- ランボーが己の存在を自覚し、その生き方を受け入れていく成長譚
- さらにランボーの口からは名言も飛び出す
自分が人よりうまくできることは、戦場で手を血に染めることくらい。
そう自覚したランボーが、思わぬ劣勢で腰抜けになった傭兵団に説教するセリフが印象的です。
『無駄に生きるか、何かのために死ぬか』
誰しも好き好んで悪い状況に身を置くはずがありません。
望んでいないけれどここ(戦場)にいる理由は、戦い殺し生き延びるのが仕事であり、生き様だから。
生き方・在り方は自分で決めろ。
…と、なんともストレートなメッセージが込められています。
もはや闘神となったランボーが、自分の心の戦争にもケリをつけていく作品 。
ランボー/Last Blood (2020)
最後の戦場で完結したはずのランボーシリーズ。
今度こそ真の最終章として、2020年6月に公開されたのが【ランボー/Last Blood】です。
まさかまだランボーの新作が観られるとは。
ただし、これが本当に最後の戦い。
見納めとなる最終作は、度肝を抜かれる派手さとエグさとグロさがてんこ盛りになっています。
映画【ランボー/Last Blood】あらすじは?
- ミャンマーでの戦いの後、ランボーは故郷アリゾナに帰郷
- 父の残した牧場で、旧友マリアとその孫娘と“家族”として生活
- ようやく穏やかな日々が訪れるも、ひとつの出来事が地獄に一変
- 父に会いにメキシコへ渡った“娘”ガブリエルが、人身売買・売春・ヤク漬けで死亡
- 愛する”娘”を失い、怒りと悲しみから徹底的に復讐する物語
映画【ランボー/Last Blood】見どころは?
- 72歳でこのアクション。そりゃもうびっくり仰天
- 1作目【First Blood】に呼応したタイトル【Last Blood】すら見どころ
- 戦争背景というスケールのデカさを取っ払い、憤怒と悲しみが個人的という人間くささ
- 虐げられた誰かのためではなく、愛する者のために戦う姿は感涙モノ
- 過去作のカットインも挿入され、何一つ変わらないランボー像と懐かしさに感極まる
ささやかな幸せが崩れ去り、怒りと悲しみに溢れていく過程が相当エグい設定になっています。
復讐に燃え、闘神どころか鬼神と化したランボーの無双っぷりも相当なグロさ。
心に巣食った悪夢は一生消えない。
それを痛いほど経験してきたランボーが、最愛の”娘”にかけた言葉も切なく重く、辛く悲しくのし掛かります。
虚しくもあり、おぞましくもあるけれどランボーの生き様の真骨頂を余すことなく描いた作品。
映画ランボーのちょいトリビア
孤独と辛さを抱えて生きてきた【ランボー】の物語は、映画《ロッキー》と並んでシルベスター・スタローン氏の代表作シリーズになりました。
ただ【ランボー】の映画化企画は、紆余曲折しまくった経緯があるんですよね。
そもそも主役ランボーの配役は、初めからスタローン氏だったわけではないんです。
主役候補はそりゃゴッソリと
まず原作の面白さに火がついて、映画化しちゃおうぜ!
…てな企画を進めたのが、ワーナー・ブラザースです。
ランボー役には、こんな錚々たる顔ぶれの名優たちにオファー。
- クリント・イーストウッド
- ジェームズ・ガーナー
- アル・パチーノ
- ダスティン・ホフマン
ところが警官を殺すような役であること・ストーリーが暴力的過ぎだという理由から、ことごとく断られてしまいます。
あぁ、でもアル・パチーノ氏の場合は製作サイドから逆お断りが。
『原作以上にクレイジーな男を表現したい』
…と要望したそうで。
いやいやいや、そういうランボーいらんねん。
で、結局なかなか主演俳優が決まらず、ワーナーでの企画が頓挫。
その後、今の20世紀フォックスの一部となったカロルコ・ピクチャーズという製作会社が映画化権を獲得します。
そうしてカロルコが主演オファーをしたのがこのお方↓
これまた大物俳優さんに主演を交渉。
マックィーン氏は大乗り気でランボー役を快諾するも、病に侵され降板することに。
そうしてさらにオファーをかけたのが、このお二人↓
- ニック・ノルティ
- ジョン・トラボルタ
しかしこのお二人にも断られ、未だ主演が決まらず状態。
そんな中、映画《ロッキー》以外の主演作がイマイチだったスタローン氏が名乗りを挙げます。
ギャラ下げてもいいから、ランボーやらせて。(by.シル)
…とスタローン氏の熱烈アピールでようやく主演が決定。
そもそもオファーすらされていなかったとか、結構ビックリな誕生秘話です。
他の名優だったら、どんなランボーになったんだろう。
…と気にはなるけれど、スタローン氏だからこそ【ランボー】は魅力的なんだと思います。
…ということで、ついに最終章となった作品含め、ランボーシリーズ全5作品をお届けしました。
30代の若きランボーから、御歳70越えの老いてなおアクティブなランボーまで。
常に1本芯の通ったその姿に、興味を持っていただけたら恐悦至極にございます。
シルベスター・スタローン氏と2大巨頭を張る、アーノルド・シュワルツネッガー氏も大人気シリーズ【ターミネーター】がありますね。
リブート最新作までの全ターミネーターまとめもあわせてどうぞ↓
映画【ランボー】シリーズ制覇するなら?
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