30年ごとに繰り返される、家族単位の惨殺劇。
120年前から続く、呪われた一軒家の物悲しい恐怖を描いたホラー映画【喰らう家】の世界へとご案内いたします。
この記事でわかること
- あらすじ概要・出演キャスト
- 予告動画・動画配信サービス・DVD情報
映画【喰らう家】よくあるパターン…でも予想外
![たける](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/80054BEF-8C1F-4B59-8B27-1A69DD7F63B2.jpeg)
グゴッ…グゲゲゲエェェェー……。
![REON](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/FD9B668E-3913-4331-A2BC-FFAA659068BC.jpeg)
…そんな描写、一切ございません。
洋画の邦題やキャッチコピーって、ちょいちょいおかしなものが混じってたりしますよね。
今作はまさにそれ。
内容とは関係ない、『※あくまでイメージです』的なジャケになっています。
どこにもそんなセリフはないのに、「グゲゲゲエェェェ」ってなに(笑)
おかげでB級感マシマシです。
…が、作品は全体的に無駄がなく、意外なオチに救いも感じるホラー映画になっています。
- 原題は「We are still here」まだここにいるよ…という刹那なタイトル
- 19世紀に建てられた1軒家に悪霊が…という、よくある家憑き系ホラー
- ただし出てくる悪霊のビジュアルはインパクト強め
- ラスト30分、CGなしのパニックシーンが見どころ
そこはかとなく漂う物憂げな不気味さ。
畳み掛ける怒涛のグロさ。
緩急の付け方が絶妙で、監督のセンスの良さを感じます。
子を失った夫婦の悲しみと、古い家屋と田舎町に隠された秘密が交わるホラー映画 が【喰らう家】です。
グゲゲゲ…と同じく、奇抜なキャッチコピーがついたこんな作品も。
あわせてどうぞ↓
![](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2020/05/D0EB0213-825A-4B76-9762-2894AEFB67AD-160x90.jpeg)
![](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2020/08/56A73D47-C15F-44D3-8A06-5BD806998193-160x90.jpeg)
映画【喰らう家】基本情報
喰らう家 we are still here | 2015年 アメリカ映画 |
ジャンル | ホラー・オカルト |
監督・脚本 | テッド・ゲイガン |
上映時間 | 83分 |
出演 | バーバラ・クランプトン、アンドリュー・センセニグ、リサ・マリー、ラリー・フェセンデン他 |
動画配信サービス | Amazonプライムビデオ(prime対象) |
無料トライアル実施中!<U-NEXT>![]() | |
【TSUTAYA DISCAS】![]() |
無料お試し期間を活用すれば、実質¥0で視聴可能です。
動画配信サービス選びに迷ったら、こちらで人気の5種類を選び方に合わせて解説しています↓
映画【喰らう家】悲しみを癒す新居の秘密
物語の舞台はアメリカ最北部、ニューイングランド州の田舎町。
少し虚な眼差しの妻アニーと、彼女を元気づけようと支える夫ポールが今作の主人公です。
- アニーとポールの間には、10代後半くらいのボビーという1人息子が
- ただボビーは先日、交通事故でお亡くなりに
- 悲しみを乗り越えるため、ポールは田舎町の一軒家を購入
- 今はその新居に向かって車で移動中
![たける](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/80054BEF-8C1F-4B59-8B27-1A69DD7F63B2.jpeg)
一軒家って…ほんとに一軒しか建ってないんだけど。
![REON](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/FD9B668E-3913-4331-A2BC-FFAA659068BC.jpeg)
…アニーのことを想って、なるべく静かな環境を選んだんじゃないかな。
辺りは一面の銀世界。
雪深くはありませんが、この上ない静けさが広がり、心を落ち着かせるにはうってつけの土地柄です。
この田舎町の古民家をチョイスしたポールは、さらに家具の配置から荷解きまで、全て業者にお任せ済み。
新居に着いたその日から、落胆しきった妻がゆっくり過ごせるように。
少しでも心の整理が捗るように。
そんなさりげない優しさで包んでくれる夫のおかげで、アニーも少しずつ立ち直る努力をし始めます。
- 翌日、ポールはちょっとお出掛け
- その間、アニーはボビーの遺品を箱にまとめてお片付け
- …と、家にはアニーしかいないのに廊下の向こうで物音が
- ポールが帰ってきたわけでも、誰かいるわけでもないのに人の気配が
![たける](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/80054BEF-8C1F-4B59-8B27-1A69DD7F63B2.jpeg)
…え、さっそく出た?
![REON](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/FD9B668E-3913-4331-A2BC-FFAA659068BC.jpeg)
…あぁ、気配だけだが。
この家、なんかちょっとおかしいかも。
ほんの少しだけ霊感のあるアニーは、帰宅したポールに人の気配がすることを伝えます。
しかし霊とかオカルトを全く信じないポールにとって、そんなことより心配なのは家の地下室の様子です。
- ここは雪降るアメリカ最北端。なのに地下室だけ室温が40度
- さらになんだか家中コゲくさい
- 地下室のボイラーに問題あるかも…と修理を依頼
- 修理工が1人で作業を進めるも、地下室だけ停電に
- 電気復旧・また停電を繰り返し、恐ろしい事態が発生
- なんと地下室の穴の空いたレンガ壁から黒コゲ人間現る
![たける](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/80054BEF-8C1F-4B59-8B27-1A69DD7F63B2.jpeg)
グゴッ…グゲゲゲエェェェ…
![REON](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/FD9B668E-3913-4331-A2BC-FFAA659068BC.jpeg)
…とは言ってないが、これがアニーが感じた人の気配の正体だ。
地下室から聞こえた異様な叫び声を聞き、急いで駆けつけたポール。
しかし彼がそこで目にしたのは、黒コゲ人間ではなく全身大火傷を負った修理工のお兄ちゃんでした。
- 救急車を呼ぶ騒ぎになるも、その後とくに変わったことは起こらず
- 結局ポールもアニーも、黒コゲ人間がいるとは知らず普通に生活
- 越して2週間が経った頃、この町に住む老夫婦が突然訪ねて来た
![たける](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/80054BEF-8C1F-4B59-8B27-1A69DD7F63B2.jpeg)
何しに来たの?
![REON](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/FD9B668E-3913-4331-A2BC-FFAA659068BC.jpeg)
お隣さんだから挨拶に来たらしい。
お隣さんといっても、キロ単位で離れているお隣さん。
30年も買い手がなかったこの家に、灯りがついていたから立ち寄ったそうで。
まだ町の住人の誰とも交流がなかったアニーとポールは、老夫婦を快く迎えて少し雑談することになりました。
そうして初めてこの家が、「いわくつきの事故物件」であることを知った のです。
迫り来る邪気
突撃訪ねて来た老夫婦は、身なりも振る舞いもわりと上品なデイヴ&キャット夫妻。
2人は…というか夫のデイヴ氏が、おもむろにこの家の過去の噂話を語り始めます。
- この家は、葬儀屋を営むダグマーという男性が120年前に建てた家
- 家主のダグマーには、死体を横流しして荒稼いでいた悪評が
- なんとも罰当たり…ということで、妻娘と共に町から追い出されたらしい
- 以来ずっとこの家は、今でも『ダグマー邸』と呼ばれてる
![たける](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/80054BEF-8C1F-4B59-8B27-1A69DD7F63B2.jpeg)
なんで今でも『ダグマー邸』??
![REON](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/FD9B668E-3913-4331-A2BC-FFAA659068BC.jpeg)
…そこら辺は詳しく話さず、老夫婦は帰って行ったよ。
「この家はヤバい」話を、匂わせるだけ匂わせて話を切り上げたデイヴ氏。
奥方のキャット夫人が何か言いたげな素振りをするも、「もう遅いから…」と帰ることに。
- 話の内容はさて置き、アニーとポールはわざわざ訪ねてくれたことに感謝
- 老夫婦を玄関先までお見送りし、別れの握手も
- …と、キャット夫人が何やらメモをコッソリ握らせてきた
- メモには「家は家族を求めてる。逃げて」のメッセージが
![たける](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/80054BEF-8C1F-4B59-8B27-1A69DD7F63B2.jpeg)
明らかにこの家ヤーバーいーー!
![REON](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/FD9B668E-3913-4331-A2BC-FFAA659068BC.jpeg)
…とはいえ、アニーもポールもあんまり気にしてないんだよ。
怨霊だの悪霊だの悪魔だの。
そもそもポールは、その手のオカルトに全く興味がありません。
それに築120年の古民家ならば、悪い噂のひとつやふたつ、あって当たり前程度にしか思っていません。
- ただし、霊感があるアニーにはちょっと思うところが
- とくに被害はないが、たしかにこの家にはなんかいる
- ボビーの霊かと思っていたが、もしやダグマーの霊なのでは…
- ということで、アニーは真相を突き止めることに
![たける](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/80054BEF-8C1F-4B59-8B27-1A69DD7F63B2.jpeg)
突き止めるって、どうやって?
![REON](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/FD9B668E-3913-4331-A2BC-FFAA659068BC.jpeg)
…その道のプロいお友達がいるんだよ。
アニーには、奥さんが霊能者・旦那さんが降霊術師というオカルティックなお友達が。
しかもボビーが亡くなるまで、息子同士も親友同士。
家族ぐるみのお付き合いがある、メイ&ジェイコブ夫妻と彼らの息子を新居に招くことにしたのです。
- メイもジェイコブも、新居お招きにさっそく参上
- アニー&ポール・メイ&ジェイコブたちは、町のダイナーへ食事に
- 4人が留守の間に、彼らの息子ハリーも彼女連れで参上
- …するも、地下室を覗きに行ったハリーが黒コゲになる惨事発生
- 連れの彼女も黒コゲ人間の犠牲に
![たける](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/80054BEF-8C1F-4B59-8B27-1A69DD7F63B2.jpeg)
鬼の居ぬ間に…というか
![REON](https://reon-kotodama.com/wp-content/uploads/2018/12/FD9B668E-3913-4331-A2BC-FFAA659068BC.jpeg)
みんながいない間に、新たな犠牲者が出ちまった。
そうとは知らず帰宅した4人は、「ハリー遅いわねー。明日来るんじゃない?」とわりと呑気。
ところがこの晩アニー宅に泊まったメイが、翌日こんなことを言い出します。
『この家にはたくさんの死者がいる。しかもとても邪悪な黒いものもいる…』
そう聞いて、アニーはこの家で感じる気配が息子ボビーではないことを確信します。
一方、オカルトを全く信じないポールも、信じざるを得ない状況に出くわすことに。
なんとジェイコブが降霊術でこの家の邪悪なものをバッチリ呼び出してしまい、目の前で犠牲に。
しかし本当の恐怖はここからです。
実は町ぐるみでこの家の邪悪な存在を隠しており、アニーとポールはいわゆる「生贄」
ところがここで、大誤算。
30年ごとに現れる黒コゲ人間が、「生贄」以外を血祭りにあげはじめ… というのが大まかなあらすじになります。
映画【喰らう家】メインとなる登場人物たち
言うなれば、過去の怨念のとばっちり。
秘密を持つ田舎町で、黒焦げさんにロックオンされる登場人物をご紹介いたしましょう。
アニー (バーバラ・クランプトン)
アニーは、息子ボビーの死を嘆き悲しんでいる主人公。
夫ポールの支えもあって、生活環境を変えるために田舎へ移り住み、惨事に巻き込まれることに。
演じたバーバラ・クランプトンさんは、数多くのオカルトホラー映画にも出演しているベテラン女優さんです。
例えば映画《サプライズ》《パペット・マスター》《ZONBIO 死霊のしたたり》など。
ホラー演技はお墨付きなので、安心してストーリーにの虜になってください。
ポール (アンドリュー・センセニグ)
ポールは、息子ボビーを亡くして悲嘆にくれる妻を支える主人公。
最善策をテキパキこなし、オカルトを信じない現実主義者です。
冷めた人物のようにも見えますが、かえってそれがアニーのためになっている良き夫。
最後にじんわりあたたかな感動も見せてくれてるので、お楽しみに。
メイ (リサ・マリー)
メイは、アニーの友人である霊能者。
同い年の息子を持つ母としても、アニーの力になれるなら…と協力してくれるいい人です。
ただ、その優しさが思わぬ事態で砕け散り、誰よりも1番とばっちり喰う人物でもあります。
ジェイコブ (ラリー・フェセンデン)
ジェイコブは、メイの旦那様で降霊術師。
メイに止められるから…と、コッソリ悪霊を降霊してしまい、残念な結果に。
初めはこの家に関わることにあまりいい顔してなかったんですが、なんだかんだでいい人のようです。
演じたラリー・フェセンデン氏は、監督業もこなす俳優さん。
ちょっとお顔が《シャイニング》のジャック・ニコルソン氏に似ています。
…と、この他に、余計な告げ口をしに来る町の老夫婦、ダイナーに集う住人、メイたちの息子ハリーなどが登場。
古い家プラス悪霊の鉄板コラボ物語ですが、83分の短尺の中でメリハリの利いた恐怖を満喫できる作品 となっております。
映画【喰らう家】感想まとめ
家が人を喰らう化け物というわけではなく、ひたすら無口な悪霊が登場する「家憑き」ホラー。
黒コゲなビジュアルはなかなか斬新で、ストーリーも最後の捻りには唸るかと思います。
- 息子を亡くしたばかりの夫婦が主人公
- 生活環境を変えるため、田舎の一軒家に移住
- 実は30年ごとに黒コゲの悪霊が現れる事故物件
- さらに町ぐるみで入居者を生贄に捧げていた秘密が
- ただし今回は黒コゲ悪霊が大虐殺を開始
- 主人公夫婦には、少し救われる結末が待っていたお話
互いを思いやる夫婦の愛、我が子の死を嘆く親子愛、理不尽な迫害で悪霊になった家族愛。
今作は、単なる家憑き系の惨殺パニックホラーではなく、さまざまな愛の形も秘められています。
序盤は少し物悲しく、されど重い不気味さは控えめ。
次第に家の秘密・町の悪意が明かされ、グロい展開ながらもグロさは控えめ。
ホラー好きには多少物足りないかもしれませんが、ちょっとホラー苦手な方でも楽しめるサジ加減が絶妙です。
しかも監督さんは、CGに頼らない斬新なホラー演出を考え、終盤では面白い工夫も。
実はあの家の階段に人が飲み込まれるシーンがあるんですが、なんと階段はマッシュポテト製。
登れば体重の重みで沈み、まるで家に喰われているかのように見せてあるそうで。
2015年公開作と決して古い映画ではないのに、CGまみれで恐怖を演出していないアイディアも素晴らしいなと思いました。
さらに結末の後には家にまつわる歴史を示唆するオマケ映像も。
どのシーンも見どころと言っていいほど無駄がなく、監督テッド・ゲイガン氏のセンスの良さに惚れ惚れします。
映画【喰らう家】は、怖いというより少し切なさも温かさもあるホラー作品 でした。
映画【喰らう家】を観るならこちら
動画配信サービス名 | 配信状況 | 月額料金 |
Amazonプライムビデオ | 見放題 | 初回30日間無料 500円/月 |
映画観るなら<U-NEXT>![]() | 見放題 | 初回31日間無料 2,189円/月 |
Hulu | ➖ | 初回14日間無料 1,026円/月 |
【TSUTAYA DISCAS】![]() | 見放題・レンタル | 初回30日間無料 2,658円/月 |
dTV | ➖ | 初回無料おためし 550円/月 |
※最新の配信状況は、各サービスで一度ご確認の上ご利用ください。
コメント