1台の事故車両から明かされる事件の真相。
偶然と偶然が重なり、掘り返した過去の真実に驚愕するサスペンスミステリー映画【目撃者 闇の中の瞳】の世界へとご案内いたします。
この記事でわかること
- あらすじ概要・出演キャスト
- 予告動画・動画配信サービス・DVD情報
【目撃者 闇の中の瞳】新感覚の台湾ミステリー
真相究明バン記者!
…真相を究明することが必ずしも良いとは限らんぞ。
映画【目撃者 闇の中の瞳】は、ひとつの交通死亡事故をめぐるサスペンスミステリー。
ジャーナリストが昔たまたま目撃した、未解決の当て逃げ事件の真相に迫るお話です。
ただしコトはそう単純明快ではなく、いくつもの謎・多くの人物が複雑に絡み合い、スリラーな展開も。
- 今作は、ちょっと珍しい台湾産ホラー
- 監督は台湾映画界の新鋭チェン・ウェイハオ氏
- 脚本・演出・演技。いずれも驚きのハイクオリティ
- Jホラーのような不穏さ・韓国映画のような陰鬱さを併せ持った新感覚作品
観始めたら最後。
グイグイ引き込まれる魅せ方には、まるでダイソン並みの吸引力があります。
貪欲な探究心がさらなる悲劇を生み、辿り着く結末にトリハダが立つ映画 が【目撃者 闇の中の瞳】です。
映画【目撃者 闇の中の瞳】基本情報
目撃者 闇の中の瞳 | 2017年 台湾映画 |
ジャンル | サスペンス・ミステリー・スリラー |
監督 | チェン・ウェイハオ |
脚本 | チェン・イェンチー、チェン・ユーシャン、チュン・ユーリ、チェン・ウェイハオ |
上映時間 | |
出演 | カイザー・チュアン、シュー・ウェイニン、アリス・クー他 |
動画配信サービス | Amazonプライムビデオ(prime対象) |
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【目撃者 闇の中の瞳】事故と車と奇妙な縁
物語は、まだ見習いだった新聞記者シャオチーの様子から。
彼がひとつの交通死亡事故に遭遇したシーンからはじまります。
- シャオチーは、峠道の路肩に車を停めて仮眠中
- …とそこへ1台の車が脇を通過
- 「なっ!チッ」と悪態吐いた直後、大きなクラッシュ音が
もうオープニングから…
…すでに不穏な雰囲気で面白そうだよね。
人気のない峠道。
降りしきる大雨。
視界が悪い夜の闇から聞こえたドッカーん!な音。
事故…なのか!?
と、慌てて車外に飛び出したシャオチーは、懐中電灯とデジカメ片手に様子を見に行くことに。
- 暗闇の先で、運転席側が大きくひしゃげた車を発見
- 車内にはグッタリ虫の息の男女2人の姿が
- さらに急発進で走り去る車も目撃
ちょ!待テヨ!!
…で待つはずないよな。
大声で叫びながら、逃走車をデジカメで撮影したシャオチー。
彼はたまたま事故現場に居合わせ、交通死亡事故の第一発見者・目撃者になったのです。
- この事故で運転席の男性が死亡、女性は一命をとりとめた
- それから9年。今やシャオチーは敏腕ジャーナリストに
- 真っ赤なスポーツカーを転がし、ある晩も議員の女性スキャンダルをスクープ
- …するも、意気揚々と社に帰る途中で交通事故に巻き込まれた
あー…。高そうな車なのに。
まだ買って1ヶ月もしてないんだとさ。
シャオチー自身は無事だったものの、運転席側に車が突っ込んできて車はベッコベコ。
中古とはいえ買って間もない車なため、馴染みの自動車修理工場へ持ち込むことにいたしました。
- シャオチーの車には、過去にも破損した痕跡が
- 中古車ディーラーが「事故車両」を隠して売りつけた疑惑が発覚
- 本当に事故車両だったのか、懇意にしてる警察署員に車両番号の照合を依頼
- …したら、確かに事故車両。さらにびっくりな情報が
9年前に事故った記録があったんだ……あ、れ?
…シャオチーが目撃した事故の被害車両だったんだよ。
あのときの車が今の俺の車だなんて。
貪るように車両資料を読んだシャオチーは、さらに少し気になる情報も見つけます。
それは、あの事故が未解決のままお蔵入りしていること。
そして生存者の女性が病院から姿をくらまし、行方不明になっていること。
シャオチーは、奇妙な巡り合わせで思い出した9年前の事故について、真相を調べることにしたのです。
その先にある真相
自身が目撃者した事故の車を乗り回していたシャオチー。
そんな彼にもう一つ、不運な偶然が重なります。
- シャオチーのスクープが名誉毀損で訴えられ、社運ピンチ
- ちょうど社内では人員整理の真っ最中
- ウラを取らずに報道した責任を取らされ、シャオチーあえなく解雇
9年前の事故を洗い直すのに
…時間だけはたっぷり出来たってわけだ。
いずれ呼び戻すから…と、見習いの頃からシャオチーの才能を買っている上司に見送られ、「偶然」無職になったシャオチー。
少し前から恋仲に発展した同僚・マギーの協力の元、まずはあの事故の生存者、行方不明になった女性を探すことから始めます。
- 病院関係者のツテを使い、名前や住所をゲット
- 女性の名はシュー・アイティン。今は30前後の年代らしい
- シャオチーとマギーの2人は、彼女に会って話を聞くことに
- ところが入手した住所はアイティンの祖母宅
- 同級生と偽り彼女について聞き出すも、行方は分からずじまい
- ただ、よくお茶っ葉を贈ってくるらしい
台湾式のお茶!美味しそうだねー♪
…これ、祖母宅には不釣り合いな超高級茶だぞ。
実はシャオチーの実家は茶農園。
お茶の善し悪しが分かる彼は、茶葉の入手ルートから居場所を突き止められるのでは?と考えます。
- そうそう買えない茶葉なので、扱う店も購入者も限定される
- …ということで、取扱店に聞き込み調査
- と、そこへアイティンが来店
- 事故の話を…と切り出すも、忘れたい・話したくないと追い返された
あの事故で亡くなったのって、彼氏だったんじゃ…。
足に障害も負ったし、まぁ思い出したくはないよな。
そんな彼女の心境を理解しながらも、それでも真相が知りたいシャオチー。
足を引きずり立ち去るアイティンに名刺を押しつけ、何かあったら電話して!と、この場は引き下がることにいたしました。
- とりあえず自宅に戻り、1人で9年前のデジカメをチェック
- …するも、なんか違和感が
- どうやら数枚の画像を誰かが削除したっぽい
- 謎が1つ増えたが、これが小さなヒントに
- 当て逃げ犯に一歩近づくも、新たに不穏な謎が
- アイティンが誰かに拉致られ、再び行方不明に
アイティンが拐われたのは、きっと9年前の事故と繋がりがあるに違いない。
そう睨んだシャオチーは、あの日2007年8月30日に起こった出来事からもう一度見直すことに。
しかし過去の新聞資料を漁っても、目ぼしい情報は見つからず。
身代金目的の幼女誘拐殺人事件の記事ばかりで、たいした収穫はありません。
そんな中、どこにいるのかも分からないアイティンから「助けて」コールが。
誰が何のために彼女を連れ去ったのか。
未だ捕まっていない当て逃げ犯の仕業なのか。
それともあのときの事故には、他に秘密が?
真相を追えば追うほど小さな謎がいくつも増え、同時に少しずつ少しずつ解き明かされるあの日の真実。
ジャーナリスト魂という名の傲慢で貪欲な探究心が、予想だにしない展開に繋がってしまい… というのが大まかなあらすじになります。
【目撃者 闇の中の瞳】不穏なオーラ漂う登場人物たち
始めから終わりまで。
ただ重々しいだけではない、不穏な空気をまとう演技は圧巻です。
最後にガツンと恐怖に陥れてくる登場人物たちをご紹介いたしましょう。
シャオチー (カイザー・チュアン)
シャオチーは、巡り巡って1台の車にまつわる事故の真相を追うジャーナリスト。
まだ駆け出しで自信なさげな新人時代。
経験を積み、充実した記者生活時代。
事故の真相を追い求める貪欲時代。
新たな生き方に目覚める狡猾な時代。
ストーリー展開にあわせてキャラクター性が変化し、顔付きまで変わっていくカイザー・チュアン氏の演技に是非ご注目を。
見るべきではなかった真相にたどり着いたとき、人はこう変わっていくのか…という姿に身震いするかと。
マギー (シュー・ウェイニン)
マギーは、シャオチーが「ボス」と呼ぶ社会部デスクの同僚。
彼氏と上手くいってない傷心中に、シャオチーと一線を越えて恋仲に。
常にアンニュイなオーラ漂うクールビューティーですが、それだけではない一面を隠し持っています。
シュー・アイティン (アリス・リー)
アイティンは、9年前の事故の生存者。
事故の真相に大きく関わる最重要人物です。
これは悲劇なのか、それとも…というストーリーの陰鬱さと胸クソ悪さに欠かせない存在でもあります。
チウ・ジンカイ (クリストファー・リー)
チウ氏は、シャオチーが尊敬し慕っている新聞社の上司。
顔が広く人望もあり、波風立てずに物事を処理する有能な人物です。
大学で教鞭もとっているのか、マギーの恩師でもあります。
…と、この他に、シャオチーと懇意の警察関係者・新入り警官・自動車整備工場を営む友人などが登場。
誰がどこで、どう過去の事件と繋がっていくのか。
どの人物からも目が離せない作品となっております。
【目撃者 闇の中の瞳】感想まとめ
1台の車と1人の目撃者が再び交えたとき。
過去の出来事は新たな悲劇の幕開けとなり、見なければ良かった真相がそこにはありました。
- 新人ジャーナリストが当て逃げ死亡事故を目撃
- 9年後。そのジャーナリストが事件車のオーナーに
- 偶然の縁から事故の真相を追い始め、とんでもない結末に
今作には洋題もあって、「Who Killed Cock Robin(誰が殺したクックロビン♪)」という、マザーグースから引用したタイトル。
これがまた…えらいぴったりなんですよね。
1羽のコマドリの死に、細かく少しずつ多くの動物が関わっていく民謡なんですが、今作もまさにそれ。
9年前の峠の事故に、実に多くの人物が細かく少しずつ関わっています。
その魅せ方が、なんともスムーズかつナチュラル。
オカルティックな不穏さで鑑賞者を釣り、決してオカルト話に持っていかない展開のうまさにはびっくりです。
事故の目撃者がその事故車両のオーナーになり、同じように運転席側がベッコベコになる事故に遭遇。
これは呪いか怨霊か。
そんな雰囲気を漂わせながら、人間のドス黒い欲望が少しずつ紐解かれていきます。
とにかく小さな謎がバンバン放り込まれ、伏線回収もバッチリ。
さらに何気ないシーンも実は伏線だったり、意外な人物も真相に絡んだりと、どんでん返しの玉手箱状態です。
極め付けは、【目撃者】というタイトルのセンスの良さ。
主人公のジャーナリストが事故の「目撃者」だから…というだけではない、鑑賞者を巻き込んだタイトルにはお見それしました。
事故の当事者も知らない事実や、ジャーナリストの目では追いきれない真相も、ひとつ残らず目撃するのは映画を観た者だけです。
映画【目撃者 闇の中の瞳】は、事件の本当の全貌を知ったあなたも目撃者…というニュアンスも込められた、恐ろしく出来の良い作品でした。
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