世界中で2100万部以上の発行部数を誇り、多くの読者を虜にしたスウェーデンのミステリー小説《ミレニアム》シリーズ。
このとんでもなく人気な小説は、映画作品もまたとんでもなく面白い仕上がり。
…なんですが。
シリーズものでシリーズ映画化されてるのはいいけれど、どれから見ればいいのかややこしいという欠点が。
ということで、REONさんの「タトゥー娘はどっから攻める?」をお届けします。
映画ミレニアムシリーズの順番って?
サスペンスミステリー映画界に新旋風を巻き起こした、強烈女子リスベット・サランデル。
パンクファッションにピアスまみれ、背中にガツンと龍のイレズミの彼女に魅了されっぱなしになるミレニアムシリーズの映画作品は、現在5作品 あります。
ということで、早速しのごの言わずにサクっと観る順番を分かりやすく分類いたしました。
それがこちら。はい、どーーーーん↓
原作となったスティーグ・ラーソンの《ミレニアム》シリーズ小説は、三部作作品です。
その三部作ひとまとまりを、同一キャストでスウェーデンで映画化したのがこの3本。
- ミレニアム ドラゴンタトゥーの女(第1部)
- ミレニアム2 火と戯れる女(第2部)
- ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(第3部)
そして第1部だけリメイクし、第2部・第3部をすっ飛ばしてハリウッドが制作したのがこの2本。
- ドラゴンタトゥーの女(第1部)
- 蜘蛛の巣を払う女(第4部)
…と、大きく2つのパターンでタトゥー娘物語が展開しています。
ゆえに最もお話が繋がる順番で観るとしたら、こうなります↓
- タイトルに【ミレニアム】がついてるものを3本 プラス【蜘蛛の巣を払う女】
- タイトルに【ミレニアム】がついていないものを2本 だけ観る
最新作として制作されたプラスα、第4部はハリウッド作品しかありません。
なのでミレニアム三部作の3本と、第4部にあたる【蜘蛛の巣を払う女】という流れになります。
そしてこんな見方もありっちゃ、アリ↓
これは【ミレニアム ドラゴンタトゥーの女】と【ドラゴンタトゥーの女】の2本は同じストーリーだから。
原作シリーズ通りになるので、お話は繋がります。
とはいえ監督・キャスト・細かな設定の違いはあったりするので、ちょっと違和感も感じるかも。
【ミレニアム ドラゴンタトゥーの女】と【ドラゴンタトゥーの女】、どこら辺が違うのか、どっちが面白いかについてはこちらの記事をどうぞ↓
ミレニアム三部作を観るなら順番はコレ
面白いって聞いてるから、とりあえず観てみたいし借りてこようかな…
そんなあなたにまずはこちら。
ミレニアム三部作の順番とストーリーの繋がりをチラッとどうぞ。
映画ミレニアム ドラゴンタトゥーの女(2009)
世間さまから大絶賛されているのが、スウェーデン映画のミレニアム三部作。
タトゥー娘リスベット役のノオミ・ラパスは、彼女以上にリスベットを演じられる女優は他にいないんじゃないかとベタ褒めされています。
その大絶賛の第1部が【ミレニアム ドラゴンタトゥーの女】
まず最初に観るべき作品 がこれですね。
原作小説に沿った原題はMän som hatar kvinnor。「女を嫌う男」とか「男を憎む女」とかって意味のスウェーデン語。
けっこう過激なシーンも多く、リスベットも陵辱されて「男を憎む女」という立場です。
辛いとき・寂しいとき・頼れる人間がほとんどいないリスベットと、彼女を優しく包み込むミカエルとの出会いや関係性も描かれています。
【ミレニアム ドラゴンタトゥーの女】のストーリーは?
- 中年ジャーナリスト・ミカエルは、ある大富豪から1つの事件の謎解きを依頼される
- その助手となったのが、凶暴性も繊細さも持ち合わせたヒロイン・リスベット
- 2人で40年前の少女失踪事件の謎を解くことに
- …が、少女失踪事件の裏には連続猟奇事件も絡んでいた
とことん虐げられ辱めを受ける女性と、力や権力にモノを言わせる男どもがワラワラ登場。結構な男尊女卑の世界が広がっています。
そこによく作り込まれたミステリー要素が盛り込まれ、見応え抜群な作品。
映画ミレニアム2 火と戯れる女(2009)
【ミレニアム ドラゴンタトゥーの女】で描かれた事件から1年後、その後のリスベットとミカエルの姿 を描いた作品が【ミレニアム2 火と戯れる女】
【ミレニアム2 火と戯れる女】のストーリーは?
- ミカエルは社会派雑誌ミレニアムで少女買春組織の存在を暴くつもり
- そのために新人ジャーナリストを採用し、特集を組むことに
- ところがその新人ジャーナリストが殺害され、その現場にリスベットの指紋が
- しかし彼女はミカエルとは遠く離れ、1年前の事件解決の後に音信不通
- それでもミカエルは彼女の無実と真犯人探しに奔走
チラチラと小出しでリスベットの過去が明らかになったり、揺るがないリスベットとミカエルとの信頼関係が見どころ。
ただ、この作品は思いっきり三部作を意識したストーリー展開になっていて、肝心の結末は次に持ち越しとなっております。
次の作品【ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士】を観る気満々で観ないと、完全に消化不良に陥る難儀な1本です。
映画ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(2009)
ミレニアム三部作の完結編となるのが【ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士】
これは完全に前作の続き です。
まず【ミレニアム2 火と戯れる女】を観てないと面白さ半減の作品。
例えるなら、TVドラマ《相棒》が毎回1話完結タイプのシリーズ作品なのに、なぜか最終回だけは先週の続き。先週見過ごした人が観ても事件の発端が分からんからつまんない…な感覚に近いかと(笑)
【ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士】のストーリーは?
- ミカエルは雑誌ミレニアムで、リスベットの無実の証明と真相を暴く特集記事を執筆
- 実はリスベットに殺人の嫌疑がかけられた裏には、秘密組織の陰謀が
- その陰謀にはリスベットの家族関係や暗い過去が大きく関与
- 一時は瀕死の重傷を負ったリスベットは、裁判で決着をつけることに
ミステリー要素はあるものの、ストーリー的にはかなり社会派ネタ。
雑誌ミレニアムが社会派雑誌だったこと・ミカエルがジャーナリストだったこと・リスベットの過去・暗い感情などは全て伏線だったのか、と思うような深い作り込みになっています。
その分やっぱり3作観ないとよく分からない、特に前作は絶対観てね!という流れ。
これ単体では「ナニイッテルカ、ワカリマセーーん」になるので、観る順番に最も注意が必要な作品です。
ハリウッド版を観るなら順番はコレ
そもそも映画《ミレニアム》シリーズがややこしくなったのは、ハリウッドがリメイク作品をご用意しちゃったから。
しかも三部作の続きとなる小説・ミレニアム第4部を、第1部の続編映画にしちゃったから。
まぁそれでもやはり、原作の面白さは侮れませんけど。
北欧の薄暗さ・ストーリーの重厚さ・性犯罪や暴力の醜さ。そしてキャラクターの強烈さをスタイリッシュにまとめあげています。
ドラゴンタトゥーの女(2011)
ハリウッドリメイク版の【ドラゴンタトゥーの女】は、ミレニアムと付くスウェーデン作品と結末までストーリーは同じです。
なのでタイトルにミレニアムが付こうが付かまいが、とりあえず『ドラゴンタトゥーの女』というタイトルから観始めれば大丈夫。
【ドラゴンタトゥーの女】のストーリーは?
- 中年ジャーナリスト・ミカエルに大富豪から事件究明の依頼が
- タトゥー娘のリスベットとともに40年前の少女失踪事件の謎に迫る
- 少女が失踪した事件と連続猟奇事件との繋がり、真相をも暴く
ハリウッド版のもう少し詳しいあらすじキャストはこちらもどうぞ↓
スウェーデン版三部作と同じなら、別に観なくてもいんじゃね?って気分になりますが、ストーリー以外の見どころがあります。
それがリスベット役のルーニー・マーラと、中年ジャーナリスト・ミカエル役のダニエル・クレイグ。
特にリスベットはノオミ・ラパスの圧巻の演技が素晴らしすぎるので、彼女を超えるリスベットでないと…という大きなプレッシャーが。
ところがルーニー・マーラのリスベットもまた、しっかり凶暴で掴みどころもなく、暗い陰のあるキャラクターになっています。
さらにさらに、三部作のミカエルとは正反対のようでいてちゃんとミカエルなダニエル・クレイグのカッコいいこと!
この2人によるミレニアム第2部・第3部のリメイク映画がないのが非常に残念です。
蜘蛛の巣を払う女(2018)
リスベットが登場する作品として、今のところ最新かつ最後の映画作品が【蜘蛛の巣を払う女】
【蜘蛛の巣を払う女】のストーリーは?
- とある教授がリスベットに折り入って相談
- なにやら偶然の産物で核攻撃プログラムを開発してしまった
- そのプログラムを現在保有しているアメリカ国家安全保障局から奪って欲しい
- それもこれもリスベットが天才ハッカーであり、映像記憶能力を持っているから
他の作品ではあまり詳しくは描かれなかった、リスベットの才能をフル活用したストーリーになっています。
そしてこれはスウェーデン版の映像化作品がありません。
というか、原作はミレニアムシリーズを書いたスティーグ・ラーソン氏でもありません。
なぜなら原作者スティーグ・ラーソン氏は、ミレニアムシリーズ小説の爆発的なヒットを見る前に急逝してしまったから。
それでもラーソン氏の遺志を継ぎ、ダビド・ラーゲルクランツ氏がシリーズ第4部として執筆。
ミレニアム三部作の後のお話でもあり、よりリスベット像を掘り下げた展開というあたりが見どころです。
キャストがルーニー・マーラからクレア・フォイに、ダニエル・クレイグからスヴェイル・グドナソンへと変更になっているため、これを観る前には何を観れば…?は2通り。
ハリウッド版の続編として観るも良し、スウェーデン版三部作のアナザーストーリーとして観るも良し、とにかく順番的には1番最後に観れば間違いない作品 です。
まとめ
元々は、スティーグ・ラーソン氏の三部作小説《ミレニアム》を映画化したタトゥー娘の物語。
本来なら3本完結、なのに映画が5本ある…しかも5本の順番がややこしいたらありゃしません。
- タイトルに【ミレニアム〇〇】と付いてるのを3本観れば、とりあえずOK
- 【ミレニアム〇〇】と付いていない作品同士が続編繋がり
- 映画【蜘蛛の巣を払う女】は第4部にあたるので、とにかく最後に観れば間違いなし
観る順番がややこしいのは、ハリウッドが少々こじらせやがったから。
しかも面白く作りやがった点も、こじらせポイントになりました。
少しでもミレニアムシリーズを気持ちよく・順序よく観る手助けになれば、恐悦至極にございます。
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