原作やアニメにはないオリジナルストーリーで、あの人気マンガを実写映画化。
その完成度には、原作者さんもドびっくりしたそうな。
クールにモッコリしちゃってるフランス実写映画【シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション】の世界へとご案内いたします。
この記事でわかること
- あらすじ概要・出演キャスト
- 予告動画・動画配信サービス・DVD情報
【シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション】原作愛がスゴい！
モッコリちゃ〜〜ん😍
…といえば、シティーハンターだよな。
漫画《シティーハンター》は、1985年から1991年にかけて、週刊少年ジャンプで連載されていたハードボイルドアクションラブコメ。
漫画《キャッツ・アイ》で連載デビューした、北条司先生の連載2作目にあたる作品です。
主人公は、裏の世界でNo.1と言われるほどの凄腕スイーパー(始末屋)・冴羽獠。
ただカッコいいだけでなく、無類の美女好き・ムッツリスケベというギャップ萌えなキャラクターが魅力的なんですよね。
1987年からはテレビアニメ化もされ、4度のシリーズ化・3本のスペシャル版・4本のアニメ映画も。
さらにテレビシリーズのエンディング曲「Get Wild」は、未だに根強い人気があります。
そんな超人気作を、なんとフランスがまさかの実写化。
これがまた…半端なくクオリティの高い出来栄えになっているんです。
- 監督は、脚本も主演も兼ねたフィリップ・ラショー氏
- ラショー氏は、小学生の頃から「シティーハンター」の大ファン
- 原作者・北条先生の事務所宛に、企画プロットと直筆お手紙を送付
- 企画が気に入られ、今度は18ヶ月かけて書いた脚本持参で直接来日
- 映画化を快諾され、可能な限り原作に忠実に制作
- Filmaks(3.9/5)・Yahoo(4.6/5)・Amazonレビュー(4.5/5)
- フランスでは動員168万人超を記録。軒並み高評価
実は《シティーハンター》は、今作が初の実写化ではありません。
公認・非公式・実写ドラマなんてものまであったりします。
映画【シティーハンター】(ジャッキー・チェン主演)
1993年、版権元公認で初めて実写化された香港映画。
ぶっちゃけシティーハンターでも冴羽獠でもなく。
ただしジャッキー映画として観れば充分楽しめます。
映画【シティーハンター】 (黄暁明主演)
2018年、いちおう版権元公認・中国全土で公開されたらしい中国映画。
2度目の実写化で、《イップマン 葉問》ウォン役のホァン・シャオミン主演なので、アクションは見応えありそうです。
映画【シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション】
2019年、原作者お墨付き・3度目の実写化となったフランス映画。
今回お届けするのは、この作品です。
原題はフランス語で『Nicky Larson et le Parfum de Cupidon (ニッキー・ラルソンとキューピッドの香水)』
フランスで放送されたアニメ版では、冴羽獠の名前が「Nicky Larson」だったので、実写字幕版でも主人公はニッキーという名前になっています。
映画【神鳥伝説】(アンディ・ラウ主演)
1991年の香港映画。非公式制作されたシティーハンター実写版。
原題は『九一神鵰俠侶』←読めません、ごめんなさい(笑)
アンディ・ラウが冴羽獠を、その他の登場キャラもけっこうビジュアルを似せてあるようです。
映画【孟波】(マイケル・チョウ主演)
1996年の香港映画。これまた非公式制作のシティーハンター実写版。
日本では未公開、冴羽獠を香港名にした「孟波」が主人公のアクション活劇です。
実写ドラマ【シティーハンター in Seoul】(イ・ミンホ主演)
2011年から全20話が放送された韓国ドラマ。
漫画シティーハンター原作といいながら、大幅に設定やストーリーがイジられたバッタもんです。
残念ながら韓国では、原作漫画よりもこの似非ドラマの方が知名度が高いという皮肉な結果になっています。
…と、こんなイジられ方をしたからなのか、北条司先生はたびたび実写化オファーをお断りに。
今回フランスでの実写化が実現したのは、ひとえにラショー監督の原作愛の深さと熱意の賜物です。
原作の本質・キャラクターの特徴・ファンが本当に求める実写化の真髄を正しく反映。
「この手があったか！冴羽獠、最大の危機！ by北条司」
こんなキャッチコピーがつくほど、本格仕様の作品に仕上がっています。
コメディ・下ネタ・カッコ良さ。
原作の世界観を最大限に活かし、監督の作風も融合させた実写映画の最高峰 が【シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション】です。
吹き替え版ではエンディングにあの名曲も
先にお伝えしておきますが、字幕版より吹き替え版がオススメ。
字幕版ではちょっとしか流れない、あのエンディング曲がフルで流れます。
最後にテンション爆上がりすること間違いなし！
Get Wild退勤にも是非ご活用ください(笑)
アニメ《シティーハンター》エンディング曲・Get Wild↓
イントロ長すぎて、Get Wild退勤なかなか出来ない(笑)
…という、TMNのライブバージョンもどうぞ↓
映画【シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション】基本情報
| シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション | 2019年 フランス映画 |
| ジャンル | 日本マンガ実写・アクション・コメディ |
| 監督 | フィリップ・ラショー |
| 脚本 | フィリップ・ラショー、ピエール・ラショー、ジュリアン・アルッティ、ピエール・デュダン |
| 原作 | 北条司「シティーハンター」 |
| 上映時間 | 93分 |
| 出演 | フィリップ・ラショー、エロディ・フォンタン、タレク・ブダリ他 |
| 動画配信サービス | Amazonプライムビデオ(prime対象) |
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【シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション】依頼人は…オッサン
物語の始まりは、黒板に書かれたシークレットな依頼を確認しに行った香の様子から。
もう冒頭から完全にシティーハンターなので、一気に世界観に引き込まれます。
- 黒板には、いつものように「XYZ」の暗号が
- 香は獠と同居中の自宅アパートに帰り、依頼があったことを報告
- …するも、獠はスナイパーライフル越しに美女モッコリ中
- 香がハンマー持ち出して「おんどりゃー！」
ウッホ！もう原作まんまの展開♪
ビジュアルも最高だな。
顔つきはスケベ丸出し、肉体は筋肉モリモリ。
見た目は外人なのに、もう最初から冴羽獠にしか見えません。
なんだこの役者スゲーな…って、これ監督兼任かよ！
…と度肝を抜かれたまま、さっさと依頼人に会いに行く展開となっていきます。
- 獠と香は、待ち合わせ場所である近所の公園へ
- 今回の依頼人はドミニク・ルテリエというオッサン
- 何やら父上が開発した「キューピッドの香水」を守って欲しいらしい
- 「キューピッドの香水」とは、その香を嗅いだ者を虜にする惚れ薬
- 悪用されれば世界は危機に…のシロモノという話
嗅いだだけで惚れるって…ほんとに効果あんの？
…ある。獠が実体験させられた。
そもそも獠は、基本美女からしか依頼を受けません。
香におされて仕方なく依頼内容だけは聞き始めましたが、やる気まったくナッシング。
そんな獠を見かねたドミニク氏が、おもむろに自分の手首に香水をシュッシュ。
獠はそれを嗅がされてしまい、美女を見てもモッコリしなくなってしまいます。
- 48時間内に解毒水を使えば効果は切れる
- ただし48時間過ぎたら、永遠に惚れっぱなし
- そう聞いても獠は依頼を受けたがらず
- 香が香水を使っても効果がホンモノならやってもいいと賭けに出た
香でも男性を落とせたらって…
けっこう失礼な賭けだな。
ショートカットにスタジャンにジーンズ。
男勝りの香を見ても絶対モッコリしない獠は、香を香水まみれに。
そんな獠の態度にカチンときた香は、威勢よく1人の男性目掛けて歩き始めます。
ところがここで、思いもよらない爆発事故が発生。
香はむっちゃムサい男性の元へと吹き飛ばされ、「キューピッドの香水」が入ったスーツケースも盗まれる事態に。
状況を一瞬で把握した獠は、犯人らしき逃走者をピンポイントで狙撃。
なんとかスーツケースを取り戻すことに成功します。
ところがこのスーツケース、よく似た別人のものだったのです。
リョウと香に最大のピンチ
「キューピッドの香水」入りのスーツケースは今どこに。
依頼人であるドミニク氏だけでなく、獠も香もその行方が気になって仕方ありません。
- 解毒水は、香水のビン底にある
- 獠はこのままじゃ一生ドミニク氏にメロメロ
- 香だってパンチョとかいうムサ男に惚れられて大迷惑
- 48時間以内になんとしても香水を奪還せねば
取り返すにしても、なんか手がかりあるの？
スーツケースを間違えて持って帰った人物がいるはずだ。
…ということで、獠はちょくちょく頼み事をする敏腕刑事・冴子の元へ。
いつもなら冴子のナイスバディにモッコリするはずの獠ですが、香水のせいですっかり不感症に。
- わりと本気で落ち込みながらも、スーツケースの鑑定を依頼
- 持ち主の名前・住所を調べてもらうことに
- するとジルベール・スキッピーというサラリーマンに行き当たった
- 香と2人でお宅訪問するもスキッピー氏は不在
- しかも家族が縛られて拘束されてた
えっと…なんで家族がぐるぐる巻き？
どうやら他にも香水目当てでここに来た連中がいたらしい。
奪おうとした連中もスキッピーに辿りついたのか…。
そう気付いた獠は、奴らより先に香水を見つけるために彼の行方を探ります。
- 家族いわく、スキッピーはモナコに行くとかなんとか
- 部屋を物色したら、スキッピーは超有名セレブの追っかけだと判明
- ちょうどそのセレブのパーティがモナコで開催予定
- おそらくそこに…ということでモナコに飛ぶことに
スキッピーは香水の効果に気付いてるんだ。
…あぁ。香水つけたらお義母さんがエロエロしてきちゃってな。
きっとスキッピーは、追っかけてるセレブに香水を使うに違いない。
獠と香は自分たちのためにも依頼人のためにも、悪用されないためにも絶対に香水を見つけなければなりません。
そうして赴いたモナコでは、すでにスキッピーに狙いを定めた闇組織がパーティに潜入中。
獠と香もドレスアップして会場に潜り込み、なんとか香水奪還に成功します。
ところが些細なことで香とケンカし、2人は別行動に。
そんな中、香が香水ごと誘拐され、事態は悪化てしまいます。
獠は現地で武装を整え、香を救い出すことを決意。
昔ブラックハントという組織に殺された香の兄、獠の元相棒の最期の頼みを守るために。
こうして獠は単身で敵陣に乗り込みますが、なぜか香を追ってモナコまで来たパンチョ、香水を持ち歩いたスキッピーまでもが戦いに加勢。
とんでもなくカッコよくてクールでコメディなアクションが展開するも、さらなるピンチに見舞われてしまい… というのが大まかなあらすじになります。
【シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション】原作にぴったりな登場人物たち
マンガやアニメの実写化で、1番気になるのがそのビジュアル。
コスプレ度が高くても、演技がグダグダなら目もあてられません。
…が、そんな心配一切無用！
外国映画でありながら、しっかり「シティーハンター」しちゃってるキャスト&吹き替え声優さんをご紹介いたしましょう。
字幕版ではニッキー・ラルソンという役名で登場します。
今作監督であるフィリップ・ラショー氏は、冴羽獠になりきるために肉体を大改造。
8ヶ月で8キロ増量・筋トレで鍛錬・もともとの金髪を黒に染色・さらにカラコンも着用し、表情も仕草も「冴羽獠」に。
ラショー監督の原作愛の強さ・作品に対する敬意には、涙がチョチョ切れます。
吹き替え版では名声優・山寺宏一氏が声を担当。
TVアニメの声(神谷明)とは異なりますが、カッコよさとムッツリさは完璧です。
槇村香は獠の元相棒の妹で、今は同居もしてるパートナー。
字幕版ではローラ・マルコーニという役名で登場します。
香役のエロディ・フォンタンさんは、獠を演じたラショー監督と私生活でもパートナーなお方。
髪をベリーショートにし、こちらも原作ビジュアルによく似せてあります。
吹き替え版では沢城みゆきさんが声を担当。
TVアニメの声(伊倉一恵)とは異なりますが、しっかりバッチリ香らしさが出ています。
ファルコンは、獠に「海坊主」呼ばわりされているライバル同業者。
字幕版ではマンモスという役名で登場します。
出番は少ないんですが、漫画から抜け出たようなビジュアルには目ン玉飛び出るかと。
海坊主役のカメル・ゴンフー氏は、インスタのフォロワーが9万人以上もいる超有名ボディビルダーさんだそうで。
よくまぁこんなソックリさんキャスティングしたな…。
吹き替え版では、TVアニメと同じ声・玄田哲章氏が声を担当しています。
槇村秀幸は、ブラックハントなる裏組織に暗殺された獠の元相棒。香の兄でもあります。
字幕版ではトニー・マルコーニという役名で登場。
出番はワンシーンのみですが、これまたビジュアルがそっくりでびっくり。
吹き替え版では、TVアニメと同じ声・田中秀幸氏が声を担当しています。
野上冴子は、獠とツーカーな仲の敏腕女性刑事。
字幕版ではエレーヌ・ランベルティという役名で登場します。
冴子だけは原作通りのビジュアルではありませんが、ロングヘアになったらこんな感じかも？
吹き替え版では、TVアニメと同じ声・一龍斎春水さんが声を担当しています。
パンチョは、キューピッドの香水のせいで香にベタ惚れする今作オリジナルキャラ。
演じたタレク・ブダリ氏はラショー監督の幼馴染みで、これまでも映画共演してきた仲良しさんです。
同じくシティーハンターの大ファンということで、最初から最後までいい味出しまくってます。
吹き替え版では、イケボ声優・浪川大輔氏が声を担当しています。
ジルベール・スキッピーは、間違えて香水を手に入れちゃうオリジナルキャラ。
香水を悪用して女の子たちとキャッキャしますが、悪人ではありません。
演じたジュリアン・アルッティ氏もラショー監督の幼馴染みで、今作脚本にも携わっています。
吹き替え版では、ベテラン声優の多田野曜平氏が声を担当しています。
ドミニク・ルテリエは、今回の依頼人。
モッコリちゃんな美女ではなく、ふくよかなオッサンです。
香水を嗅がされた獠とドミニクのラブラブ妄想シーンは、つい笑っちゃう面白さ。
吹き替え版では、ベテラン声優の土師孝也氏が声を担当しています。
…と、この他に、ブラックハントの一味やモッコリ美女がチョロっと登場。
カッコいいアクションの中にもしっかりコメディを織り交ぜ、とことん虜になる作品 となっております。
【シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション】感想まとめ
超人気漫画を原作にした実写映画。
なかなか微妙な仕上がりの作品が多い中、今作はべらぼうに完成度の高い傑作です。
- 裏社会No.1のスイーパー・冴羽獠と香のもとに、とある依頼が
- それは「恋に堕ちる香水」を守ってほしいという内容
- 獠は香水の効果で依頼人のオッサンにベタ惚れ
- …という体験中、香水が何者かに奪われ大ピンチ
- 香水奪還のために奔走する羽目に
《シティーハンター》といえば、必ず決まった展開パターンがあります。
美女から依頼を受け、スケベ根性丸出しで依頼人を不安にさせ、でもカッコつけずにクールに解決。
最後は美女が獠にオチる…という、勧善懲悪・ロマンスありというのが特徴です。
今作はその流れを汲みつつ、獠のスケベが封印されてモッコリ出来ない…という最大のピンチが大きな見どころ。
いやいやいや。エロモッコリしない獠なんて…。
と思いきや、獠ならやりそうな行動のオンパレード。
原作者・北条司先生が「漫画で使いたかったなー」というシーンに溢れています。
もちろんアレンジだけでなく、きちんと《シティーハンター》の世界も再現。
獠の名台詞「モッコリちゃ～ん😍」も香の100tハンマーもあるし、海坊主はそのまんま海坊主(笑)
なによりラショー監督の「冴羽獠」は、恐ろしいほど完璧な「冴羽獠」でした。
美女にはデレデレ・だけど狙った的は外さない一流のスナイパー。
素手の乱闘でもすごく強くて、エロモッコリ封印な獠の演技も完璧です。
監督としても役者としても、素晴らしく振り幅の大きな方だなと感じました。
ラショー監督は今作を作るにあたり、再度《シティーハンター》を弟さんと全部見直してじっくり研究もしたそうで。
おかげでシリアスもコメディもアクションも、見事に作り込まれています。
原作への愛、リスペクト。
ラショー監督は本当に原作が大好きなんでしょう。
果てはファンのこともちゃんと考えてくれている、丁寧な物づくりの姿勢には感服いたしました。
映画【シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション】は、Get Wild and toughにアスファルトを斬り付けて終わる、最高にカッコいい実写映画 でした。
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